イルバシット 戦士と花嫁 約束の大地へ
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発行者:桜乃花
価格:章別決済
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2011/03/07
最終更新日:2014/09/10 23:00

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イルバシット 戦士と花嫁 約束の大地へ 第1章 イルバシット
立ち上がり振り向くと、シスの弟子の一人だった。


どうしてか、彼の話し声は高圧的だ。


俺は、シスに対して、失礼な事はしてないし、彼を怒らせたつもりはない。


どうしてこんなに怖い顔をしてるんだろうか?



分からずに、俺は名乗った。


「俺は、イルバシットの戦士、ゾルジ・バナーだ。…君は?」



「お前にだけは負けない。俺は第一近衛兵隊レブ・ドーンだ。お前に、リリア様は渡さない」



レブと言うのが、彼の名前だろう。



そして、リリアと言った。



ルイカの町で、リリアと出会った事、彼は知っているのか?


まさか、シスが言うわけは?



ラスカニアでは普通の兵士と、お姫様。


そんな事あり得るのかな?


様々な考えが巡ったが、答えは見えない。



彼にエジト語が通じると信じて、俺は話した。


「君と対戦するのを楽しみにしてる。君は、リリア様の婚約者なのかな?リリア様は綺麗だし、ラスカニアを去る前に話がしたいと思ったのさ。お姫様が、イルバシットに来てくれるわけはない。心配をかけたなら悪かったな」


「言葉は、だいたい分かる。お前は、花嫁を探しに来たんじゃないのか?その候補がリリア様なんだろう?だから、俺は負けないと言ってるんだ」


「お姫様に、婚約者がいるのは、当たり前の事さ。俺は、お姫様と一回話をしたくらいで騒ぐほど世間知らずじゃない」

世間知らずじゃないと言った途端に、俺は完全に失恋した。


お姫様が、自分の花嫁になってくれるなんて信じたわけじゃなかった。


自分にそう言い訳すると、余計に気持ちは落ち込んでいく。


あんな事、言わないで欲しかったと思うのと同じほど、リリアの顔が見たくなった。


「シス様は、勝った方にと。だから、俺は、お前には負けないんだ」



彼の、必死さに、俺は慰められた。


人を慰める。そして、人を守る。それが出来るのは、こんな一途な思いなのかもしれない。



俺は、一度は諦めたリリアとの事を、再び思い始めた。



彼女の婚約者の一途な心に慰められて。



「俺だって負けないさ。俺にも弟子がいるんだ。俺は勝ち抜いて、晩餐会に出るんだ」

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