イルバシット 戦士と花嫁 約束の大地へ
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発行者:桜乃花
価格:章別決済
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2011/03/07
最終更新日:2014/09/10 23:00

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イルバシット 戦士と花嫁 約束の大地へ 第1章 イルバシット
何を言ったわけでも、頼んだわけでもないが、話は俺の望みの通りに進んだ。


誰かに感謝するなら、それはキキ様に捧げるべきだろう。


俺は、大きな力を感じて、ただ一人の寂しさに、縮こまる事も無かった。

ミナさんの旦那さんは、えらく強そうだけど、それはかえって好都合だ。


勝ち抜かなきゃ、目的は遂げられないんだから。


ミナさんは、にっこりすると、ちょっと待ってなさいとまた言って出て行った。


しばらくは、女の子達と三人だった。


一番上の子は照れくさいらしいが、二番目と下の子は、いろいろちょっかいを出してくる。




「お姉ちゃん、この人と結婚するの?」


「するわけないでしょ!私は、ラスカニアの王妃になるのよ!」


「リリア様みたいに?」

「ユミったら、分かって無いわね。リリア様は、きっと、おばあ様みたいに、騎士か、学者と結婚するわ」


「何でよ!キキ様よりきれいなのに」





三人の会話には、王妃様とか、キキ様とか分かる言葉が出てきた。


平和が来たんだな。

俺は、こんな風に安らぎを感じると、母親の看病を続けるゾラの顔を思わずにいられない。




お前がいたら…。


また、ため息をつきそうになる。


「私と手合わせしたいというマヌケはどこだ」



玄関から、ミナさんの旦那さんの声が聞こえた。

三人の子供達は、はしゃいだ声を出して、駈けていく。



なんてかわいらしいんだろう。


たとえ年頃だとしても、何処へもやりたくない気持ちが良く分かる。


俺の申し込み書を投げ捨てた気持ちも。


でも、さっき入って来た時の言葉さえ優しく、俺は、嫌な気持ちにはならなかった。



「ねぇお父さん、このお兄ちゃんは、お姉ちゃんと結婚するんだよね」


真ん中の子は、一番明るくて、おしゃべりだ。


「結婚なんかさせないぞ。まず、お父さんを倒してからだ」


「お父さん負けちゃだめ!」


「負けるわけないだろ?競技会の決勝じゃないんだ」


真ん中の子はまたはしゃいだ。


お姉ちゃんは、お父さんがよそ見をしたすきに、真ん中の子にあかんべぇをした。


その姿がかわいらしくて、俺は自然に笑顔になっていた。


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