イルバシット 戦士と花嫁 約束の大地へ
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発行者:桜乃花
価格:章別決済
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2011/03/07
最終更新日:2014/09/10 23:00

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イルバシット 戦士と花嫁 約束の大地へ 第1章 イルバシット
俺は慌てた。


まさかここは、歩けば王族に当たる国なのか?


王家の称号を継ぐ者が、常に三人しかいないイルバシットとは、かなり違うらしい。


イルバシットにも、王家を離脱する者はあるが、貴族以下の扱いにはならない。



すべてが違うにしても、王と血縁でつながっているものが、庶民と思える暮らしをしているなんて。



…有り得ない。
からかわれているんだ。

そうに決まっている。


危なく、乗るとこだったぜ。


俺は、なんとなく話を合わせながら、ミナさんが冗談よと言い出すのを待った。



さて、これから少し闘技場に寄って体を動かそうか。


模擬試合を望む戦士達がたくさんいるだろうから。


そして、水浴びしてから、リリアの顔を見に行こう。


そんな事を考えながら、窓の外に何気なく目をやった。



見たことのある顔が横切った。


昨日、闘技場で会った王子様の弟子のひとりだ。


「あなたこれからどうするの?」


「闘技場に行ってみるつもりです。競技会があるから、練習相手を探す剣士も見つけ易い。俺は一人旅だから」




「そうねぇ。だったら、うちの旦那はどう?ほんとは、投げ槌なんだけど、友達の相手をしてるうち、なんでもやるようになったの。あなたは刺剣だったわね」


「なんて。マキさんに聞いたの?すごいな」


「どう?そんなに簡単に相手は見つからないわよ?」


「そんなの悪いから。見つからなければ、素振りでも充分だよ」


「遠慮深いのね。友達の気持ちを考えて一人で来たなんて、キキ様のお心を見るようだわ」


奥さん達の情報網の凄さは、何処の国でも同じらしい。


それは位や性格にも依らない。


男が、剣を交えて分かるように、女の人は、噂話で繋がりを持つものなんだ。


「ミナさん…。俺は、そんなにたいそうなものじゃないよ」


競技会だって、リリアに会うチャンスだから出る気になったんだし。



でも、ありがたいし、相手が強いのもいい。


こういう時は、黙っているんだった。


これも、母さんの口癖。


「ちょっと待ってなさい。うちのも競技会に出るの。特典があるのよ確か。練習時間が貰えるんだったわ」

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