イルバシット 戦士と花嫁 約束の大地へ
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発行者:桜乃花
価格:章別決済
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2011/03/07
最終更新日:2014/09/10 23:00

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イルバシット 戦士と花嫁 約束の大地へ 第1章 イルバシット
俺がリリア姫に心を奪われたのと変わりなく、女の人は、王子様の動向が気になるらしい。



女性は、はい、こちら二千ラスでございます。


二十日位なら、暮らせるはずですよ。


と、仕事をこなしながら、シス様とはどんな話をなさったの?と付け加えた。



みんな、エジト語が上手いですね、と言うと、キキ様の国の言葉ですもの。


そんな答えが返って来た。



すごく誇らしい。


俺は、シス様に誘われて競技会に出るんだと答えて、両替所を出ようとした。


しかし、思い直して、もう一度、彼女の前に戻った。




「あの、競技会に出るには、いや、シス様を訪ねる事になってるんだが、受け取った地図が見当たらないんだ。だいたいの道を教えて貰えないか?」



無理を承知の、いたずらみたいな感覚で、そう聞いた。


彼女は、あまりに簡単な質問だという風な顔だ。


「お城の東にある宮殿にいらっしゃるわ。シス様は、近衛兵隊長様よ。競技会の申し込みをなさるなら、ここで出来るわ。30ラス。この用紙に、お名前と、所属部隊を書いてね」

「あなたの場合は、イルバシット王国の後に所属部隊をね!」




「ラスカニアの人はみんな親切で、びっくりしたよ。一人でも、やって行けそうだ」


「もしも花嫁が見つからないなら、なってあげるわよ」



「ひょっとして、それ?」


なんとなく、分かって来た。


ラスカニアの人々は、キキ様を尊敬して、大切に思っている。



だから、イルバシットから来た俺達みたいな旅人を宝物みたいに思ってくれている。



リリアの言葉も、この係の女性の言葉も、俺達に対する親愛の挨拶なんだ。


きっとそうなんだ。



リリアが花嫁になってくれると言ったのは、たぶん、ようこそラスカニアへ。


そんな言葉と同じ意味に違いない。



「どうかなさったの?御気分でも?」


女性が変に思うほど、俺はがっかりして、うなだれていた。


「いや、ただ、もうやることもないから」



「あら、もう花嫁は見つかったの?確かにあなたは背も高いし、素敵だものね。さっきのは冗談だけど、うちには娘が三人いるわ。良かったら遊びにいらっしゃらない?」


「えっ?お宅に?」


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