イルバシット 戦士と花嫁 約束の大地へ
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発行者:桜乃花
価格:章別決済
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2011/03/07
最終更新日:2014/09/10 23:00

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イルバシット 戦士と花嫁 約束の大地へ 第1章 イルバシット
「パルに何がある?別にいいさ。君の恋人を探してるんだから。西でいい。そこで温泉に浸かろう」

ネストは、俺の目の中を覗き、少し笑った。


バルザンは、嘘のつけない奴だ。


何か隠し事があると、空を見上げる。


それでも隠したいことなら、聞かないでいてやる。


親友だから言えない事があるって言うことを、僕はこの旅で知ったから。


二人は、西のパルに泊まる事を選択し、そこで、馬車の御主とも別れた。










九 初恋


「父さん達の旅は、決して楽しいだけじゃなかったって事さ。それに、最後には、期日にも遅れたんだ」


「でも二人とも、花嫁と共に帰ったんだ。やっぱりすごいよ」


「俺達の旅は、どうなるんだろうな、キサ」

「散々に終わるのが、最初の旅だ。気楽にいこうや」


「まあな、でも、うちは、父さんは勇者だし、兄さんも、初めての旅で、花嫁を連れて帰ったんだ。なんとなく、手ぶらで帰りにくい」


「ミナは年上なんだ、もう結婚してるさ。お前は今でも好きなのか?」

「好きかどうかなんて分からないさ。ただ誰かと結婚するなら、その前に、会いたいと思っただけなんだ」



時を経てジルザは、理解したのだ。


ミナへの気持ちが、本当は、とても純粋なものだったことを。


ただ、それは伝えることが出来なかった。

ジルザにとっては、とても残念で、心にかかる問題だった。

だから、ただ自分の為にミナに会いに行くのだ。



「おかしいな、そろそろ井戸があるわけなんだが、ジルザ、君は何か聞いてないか?」


「いや聞いてないよ。井戸と旅人の泉は近いんだが…あれじゃないか?この前の落雷で、石組が壊れたのかも知れないな」


そこには、半分崩れた井戸の石組が見えた。


「滑車に引っかかってる縄を放すなよ。二人で持とう。片方ずつ引き上げるしかない。井戸が壊れたこと、皆に知らせないといけないな」


二人は、水の入った重い桶を、汗だくになりながら、引き上げた。


一杯目の水は、半分ずつ、頭からかぶった。


「少しはましだな。山の気候に慣れてるから、下は暑くていけないや」

「本当だな。この水は、別の水筒に入れとくか」

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