イルバシット 戦士と花嫁 約束の大地へ
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発行者:桜乃花
価格:章別決済
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2011/03/07
最終更新日:2014/09/10 23:00

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イルバシット 戦士と花嫁 約束の大地へ 第1章 イルバシット
「トルカザ、君は僕を情けない奴だと思うか?」

「親友に黙っておきたい気持ちは良く分かる。王子は王子だからね。君の事忘れない。また会う日が来るよね?」


「そうなるように努力する。僕のような候補はたくさんいるんだ。選ぶのはマーキス様。僕は、この旅を無事に終わらせるだけだ」


「ネスト、協力してくれたこと、感謝している。また来てくれ。この縁は、例えば君が国王に選ばれなくても、切れない絆だと思っている」



「イルバシットは、いい隣国を持った。僕も君達との絆を、大切にするよ」


ネストは、バルザンが目を覚ました時、すでに、馬車の旅を初めていた。


バルザンが無事だとはっきり確信しての事だった。



「バルザン、現金な奴だな。ここで目を覚ますなんて。もうすぐルピンだ。三日いびきをかいていた」


「…」


バルザンは、大きな欠伸をひとつすると、自分の体の汗の匂いに顔をしかめた。

「相棒。ありがとうよ。願わくば、今日は宿屋に泊まりたいもんだな」


「そのつもりだ。流石に今日は起こそうと思っていたんだ」

ネストは嬉しそうに鼻をつまんだ。


「アルカザ王は、本当に、すべて覚えておられた。しかし、キキ様は、どちらなのか分からない。アルカザ様は、そのうち思い出すさとおっしゃられたが、カザルス様の顔まで忘れてしまっていたんだ。アルカザ王は、マーキス様に相談してみると言っておられたよ」


「そうか。無責任なようだが、俺はキキ様はその方が幸せだと思う。力が目覚め始めた頃から、キキ様は痩せ始めたそうだ。心が疲れ、休まる時がない。大王妃だって言うのにそんなのかわいそうだ」


「君が力を奪ったって言うことかい?」

「分からない。キキ様に触れたことさえ意識の外だったんだ」


「仕方ないさ。そうだろ?もう気にするのはよそう。ルピンで待つ人の事を考えよう。僕も楽しみになって来たよ。彼女にも友達がいるだろ?」


「いるだろうな。キャラバンの一員なんだ。お前いつの間にそんな事考えてたんだ?」


「始めからさ。僕だって花嫁を見つけに来たんだよ!二人で帰りたいさ」


山沿いの細い道を左に曲がると、砂漠の国、カルダゴが姿を現す。


国境のルーコ川にはたくさんの水が流れていた。


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