イルバシット 戦士と花嫁 約束の大地へ
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発行者:桜乃花
価格:章別決済
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2011/03/07
最終更新日:2014/09/10 23:00

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イルバシット 戦士と花嫁 約束の大地へ 第1章 イルバシット
俺は、遙か後ろの方にいるネストの顔を想像した。

運命の友は、名前を確かめるため、イニシャル順に並んでる。

ネストはリス家。

俺は、ビダ家。

ネストは、一番後ろに近い。

俺の背中は見えないだろう。

いくらまだ一人前じゃないとしても、失礼じゃないか。

やっぱり、想像通り風邪でもひいてるんだろ?手加減してやるぜ。

そういわれた気がして、俺は気分が悪かった。

ネストもそうだと信じた。

ネストは気品が高くて、大人しいが、こういう時、黙っている奴じゃない。



「今日はめでたい旅立ちの日。今日この日、門を通る勇気ある者は、その場で立ち上がれ!」

ゾラの逞しい腕が、暮れなずむ空をさす。

俺は、絶対にネストも腹を立てているはずだと信じて、立ち上がった。

なんとなく熱っぽいのは、分かっていたさ。

おそらくネストだって、万全じゃない。

でも、友の心は熱いはず。

「勇気のある者がいたか!さあここへこい!」

俺は、若者達のおぉっという声を背中に聞きながら、ゾラの顔を睨みつけた。

暗いから、恐らくゾラは、俺やその外数人の馬鹿な子供の顔は見えないだろう。



半ば風邪による熱と、トルキナスの第一隊隊長を睨みつけた緊張から、俺はふらついた。

俺は、馬鹿な子供の人数を数えながら、ゾラの前に進んで行った。

全部で九人。

人数が合わないじゃないか!

まさか…

そんなわけないよな?

俺は急に弱気になった。


「立ち上がった子供達よ!」

俺達に向かって、ゾラは話しかけた。

普通の声だと思うのだが、俺は、ビクッとするほど怯えていた。

「良く勇気を出した。きっと風邪をひいているのは皆同じだ。けれど、君達には、勇気がある。君らの勇気は、イルバシットの宝だ。私達は、その勇気を称える」

??俺達は、皆怯えていた。

トルキナスには、学者や、商人もいるが、やはり一番尊敬されるのは、戦士である。
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