イルバシット 戦士と花嫁 約束の大地へ
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発行者:桜乃花
価格:章別決済
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2011/03/07
最終更新日:2014/09/10 23:00

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イルバシット 戦士と花嫁 約束の大地へ 第1章 イルバシット
「そうか。もしもお前の未来が見えても、口に出すのはよすよ」

「それでいい。君には辛い思いをさせて悪いな。だけど僕達は、一生友達だ。そうでなくなる人達もいるが、僕達は違う」


「あぁ。例えば、勤務地が離れても、一つの役職を争う事になっても、俺達は変わらない」


二人とも照れくささを誤魔化すために、またそっぽを向いた。

俺は覚悟を決めて、キキ様の眠る寝台の傍らに跪いた。


「そうだ、祝詞を上げるんだった。空の言葉は星に宿り、地の言葉は魔法石に宿る。我が心曇りなしと思わば、その声を聞かせ、かの君を助ける力を与えたまえ」


俺は、ビダ家の宝である、三つの王家の紋章を象った白紗石の御守りを光にかざした。


確かに、コレは炎の形に似ている。


アルナスが言っていたっけ、王子を照らす炎の戦士が、アルカザンの救世主だと。


やはりそうなのか?


ネストは、本当に王家の血をひく王子の一人なんだろうか。

俺の心は乱れている。


だから、日の光に隠れる星は、何も語りかけて来ないのだ。

俺は困り果てた、星の許しがなければ、マラガ石から力をもらう事は出来ないはず。



「星の許しがもらえない。何かが足りないんだ。何だったろう。アビーが力をもらった時、話を聞いたんだが…」


周りにいるすべての人達が、固唾を飲んで見守っている。

俺の心は、ますます平静を失った。


「バルザン。落ち着け。僕に話してみろよ。思い出すかも知れない」


バルザンは、妹アビーが、星読みの力を授かった日の事を考えた。


その日二人は、雨が上がるのを待って、聖者の泉を目指して家を出たんだった。


温泉が目的ではなく、その近くに、マラガ石があるからだ。



しかし、力を得て帰って来たアビーは、体がふやける程、聖者の泉に浸かったと言っていたっけ。

「どんな訳があったかを、聞いたような気がするんだが…」

「なんだ?何か分かったか?」


「妹が力を授かった時の事だ。どう言うわけか、聖者の泉にふやけるほど浸かったのだと言う。どんな訳があったか聞いたはずなんだが」


「そうか。聖者の泉か…。父は、重大な決断をする時、気を静めて来ると言って出掛けて行くが、星読みと料理人では意味が違うだろうな」

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