イルバシット 戦士と花嫁 約束の大地へ
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発行者:桜乃花
価格:章別決済
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2011/03/07
最終更新日:2014/09/10 23:00

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イルバシット 戦士と花嫁 約束の大地へ 第1章 イルバシット
しかし、貴賓席の周りや、闘技場の中を守る近衛兵の他に、主だった観客はいなかった。

そして、王子達の手にしている武器にも驚かされた。


アルナスは、剣を持っている。


「ネスト、お前、槍をとると言っていたよな?」

「あぁ、君も聞いてたろ?、最後に武器庫に鍵をかけた時、確かにリャウドに伝えてくれと頼んだ」


「じゃぁあれは、槍をとるまでも無いって事か?何だかむかついて来たぜ」


「落ち着けよ、君が怒る事はない。僕が後悔させてやるさ」

「落ち着いてるぜ。いいかげん、この国のへんてこにもなれて来た」




試合場には、普通審判が入るが、ここは思った通り狭く、審判は、観客席の一番下にいた。





「じゃあ始めよう。まずは、トルカザ王子と炎の剣士からだ」

審判が言った。



「俺からか、剣を」


トルカザとバルザンは歩み寄り、互いの剣を取り替え、その刃が無いことを確かめ、そのまま闘技場の中央に進んだ。


相手の剣で闘うのは、相手への敬意を示す意味の他に、不正を無くす意味もある。

どこから始まった事か、戦士が旅を出来る範囲の国は皆、この習慣がある。



競技会や試合で剣の重さを確かめるとき、バルザンは師匠の言葉を思い出す。


星読みの家に生まれたバルザンは、剣を父親から習った事がない。

余計に、先生の教えが、心に残った。

最強の敵は、相手ではない、自分の中の、慢心と油断だ。

常に、相手を仰ぎ見ていれば、二度は負けずにすむ、という教えだ。


いつも不思議に思っていた。


実践なら、一度負けたら、もう命は終わってるんじゃないかと。


しかし、先生の言いたかったことは、そんなに単純な話ではない。

なんだかそんな気がする。


一度は負けた相手に二度負けないためにはどうするか。

俺は考えてみる。

しかし、どんな奴かも分からないのに、策など浮かぶわけもない。


それが一つの答えか、とりあえず、力比べでもしてみようかと、俺は思った。


単純で気の長い作戦だが、相手の力が分からない今は、これでいい。



俺は、一度肩の力を抜いてから、トルカザの前に立った。



「名乗らなくとも、知ってるよなトルカザ!そんなもの省いて早速行くぜ!」

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