イルバシット 戦士と花嫁 約束の大地へ
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発行者:桜乃花
価格:章別決済
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2011/03/07
最終更新日:2014/09/10 23:00

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イルバシット 戦士と花嫁 約束の大地へ 第1章 イルバシット
父親の耳打ちの後、アルナスの顔色は明らかに変わった。

アルナスは慌て、父親にくってかかった。




「父上、それは……彼らは何も知らないのですよ!」



「構わない。試合の後、再び彼らをここへ導け」


そして、ネストをもう一度見て告げるのだった。



「君は、賢い。君の友人も同じだと信じよう。試合の後、どれほど驚いたとしても、決して口外してはいけない。君達が、息子達の助け人である事を切に願っている」




近くに寄って見たアルカザ王の顔は、やはり予測した通りに若々しかった。



「アルカザ王、あなたはおいくつに成られます?私には、王子達の兄上にしか見えません」



「もう行け。良き闘いを望むぞ」


ネストと目を会わせると、アルカザ王は深く頷いて、手で追い払うように、退席を促した。



俺達は、国王の命令に刃向かう事は出来ず、弾かれるように、入って来た扉から飛び出した。








「父上が青年に見えたか?」


アルナスは言った。

「ああ見えたさ。マーキス王より若いのは分かるが、どうみても、君達の父親にはみえないじゃないか」


ネストは、感情を荒げてしまう。





競技会には出ても、王室には近づくな、アルカザン入国時の注意事項の本当の意味が今はっきりわかった。

「有利だと思うなよ。君達を罠にかけたのは僕達なんだからな」

アルナスは、ネストの耳に囁いた。





俺は、何が起きたのかはかりきれず、二人の顔を見比べる事しか出来なかった。


アルナスは、汗ばんだ横顔に自信を浮かべて、堂々と歩く。


その後ろを歩くネストの背中には、焦りが見える。

俺は、何か策はないかと、平静を装いながらついていった。






中庭を通り過ぎる時、俺は、めまいを起こし、立ち止まった。


ふと見ると、美しい東屋が立っている。



「あれは、キキ様の居所だった所か?」

俺は何気なく横を歩くトルカザに聞いた。


トルカザは、俺の顔を凝視し、アルナスは立ち止まった。


俺は、その東屋がすべての鍵だと理解した。


「あの東屋に、キキ様がいるのか?」

俺の声に、トルカザは驚き、アルナスは余裕を見せた。

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