敦子 第二話 ~夏休み、ふたりで~
敦子 第二話 ~夏休み、ふたりで~
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発行者:十光土佐
価格:章別決済
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ジャンル:その他
シリーズ:敦子シリーズ

公開開始日:2011/01/11
最終更新日:---

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敦子 第二話 ~夏休み、ふたりで~ 第1章 再会



 一学期の終業式の日に敦子が転校していってから、十日ぐらい過ぎた。
 あの日、僕は敦子に手紙を書いた。ホントはきらいだけどもう一回だけ顔が見たいとか、ちゃんとさよならを言いたいとか、エッチなことしちゃってごめんとか、自分でもわけが分からないメチャクチャな手紙を一気に書いた。
 返事は来ない。まだ来ない。ずっと来ないかも知れない。
 でもいいんだ。
 あの手紙で初めて、敦子にちゃんと言いたいことが言えた気がする。それでいいや。
 僕は、敦子のことを忘れかけていた。
 夏休みって、始まる前はあんなに楽しみなのに、いざ始まるとなんてことないんだよな。暑くて、ヒマだ。宿題はいっぱいあるしさ。僕はろくすっぽ泳げないからプールなんか行きたくない。どうせなら海に行きたい。でも子供だけで行けるような近いところには海はない。
 結局、なんとなくテレビ見ながらごろごろしちゃうんだ。
 玄関のチャイムが鳴った。
「和矢~、ちょっと出て~」
 台所から母さんの声が飛んでくる。なんか、いま手が離せないらしい。僕はよっこらせ、と立ち上がった。
 玄関には、女の子が一人立っていた。白いワンピース。肩にはショルダーバッグ。顔は、大きな麦わら帽子に隠れてよく見えない。
「あの、どちらさま……」
 僕が言いかけた時、女の子は顔を上げた。
 敦子だった。
 ……なんで!? なんで敦子がここにいるんだ!?
「会いたいって言うから、会いに来てあげたよ」
 敦子はニッコリ、というよりはニタリと笑った。僕になにか意地悪をしようとする時の、あの顔だ。
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