飼い主募集します!
第11章 禿沢来襲、合宿終了
「………」
後ろめたそうな顔で俯く禿沢。
「答えろ、はげピザ」
「…光ちゃんの家に連絡を取ったら合宿だと言われたんだ、
どういうことだ、これは!俺は聞いていないぞ、合宿の話など!」
あ、開き直った。
そして逆ギレというやつだ。
「合宿という単語だけでこの位置まで特定出来たのか?」
「ふっ…俺の情報網を甘く見るなよ、滝沢シモーナ。
俺の脳内には光ちゃんセンサーというものが付いていて、
何時、どんな時でもどの場所に光ちゃんが居るか
分かるようになっているんだ、参ったか、ぶわっはっはっは!!」
うわぁ…こいつ何言ってんの、マジで言ってんのか、それ。
真性のストーカーじゃねぇか。
「どうやらシモーナの言ってた嗅覚が本当に存在するらしいな、黒沢には」
章太郎がどうでも良さそうな顔をしてポツリと呟いた。
ああ、何か禿沢の本名、久々に聞いたな。
「ところでこのむやみに広い家は誰の所有物だ?
まさか空き家を無断で使っている訳ではあるまいな」
禿沢はそう言うと姉貴を睨んだ。
76