飼い主募集します!
第11章 禿沢来襲、合宿終了
そして6日目、生憎この日は天気に恵まれず、外は大雨、
天気予報じゃ夜中には晴れるらしいから各自リビングでまったりと寛いでいた。
昼飯のひとみ特製チャーハンをみんなで食ってると突然、
サイレンのような音が別荘中を鳴り響いた。
『対人物センサーに反応、繰り返します、対人物センサーに反応』
無機質なテープレコーダーのようなアナウンスの声が別荘中に駆け巡る。
「センサーに反応…?」
「誰かが家の敷地内に入り込んだようなのです」
ひとみがそう言いながら指をパチンと鳴らす。
するとどこに隠れていたのか黒服の大男たちがぞろぞろと四方八方から現れた。
「な…なんだぁ!?」
「家のセキュリティーに無断で侵入するとはいい度胸なのです、狙いは泪乃ちゃんですかね?」
「ふむ、泪乃を狙ってやってくるような輩が存在するとはとても思えないが、
もし本当にそうだとすれば放置も出来まい」
あの、姉貴?
貴方はこの黒服の大男たちを見て微塵も動揺しないのですか?
「ド変態がブルジョワなのはもう周知の事実だ、
これくらいの事はやるだろうことは予測できる」
ああ、そうですか、やはり順応力が高いよ、姉貴は。
「では、この大雨に紛れてやってきたコソ泥さんを確保しにいくのです」
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