飼い主募集します!
飼い主募集します!
完結アフィリエイトOK
発行者:鉢嶺来
価格:章別決済
章別決済は特定の章でのみ課金が発生いたします。
無料の章は自由にお読みいただけます。

ジャンル:お笑い・ギャグ

公開開始日:2010/12/17
最終更新日:---

アフィリエイトする
マイライブラリ
マイライブラリに追加すると更新情報の通知など細かな設定ができ、読みやすくなります。
章一覧へ(章別決済)
飼い主募集します! 第5章 文芸部の常識人
その日の放課後、部室で例の2人と文芸部最後の砦が真っ二つで意見衝突を繰り広げていた。


「だーかーらー、ほんとなのだ!」

両手をスカートの前へとぐーでやり子供の様に怒る田辺。

「絵本のような本ばかり読んでるからそのような幻想を見るんだぞ、田辺」
極めて冷静に男は言った。

「いや、本当なんですよ、副部長」
ひとみも負けずと説得を試みている。

「冠凪、お前も変な妄想ばかりしてるからそんな在りもしない出来事が見えてしまうんだ」
聞く耳持たない、とは正にこのことだろうな。

「むきー!しんじろ、るいのはわんちゃんでぶちょうとせんぱいとくるのだ!!」
田辺が両手を振り回して怒ろうとすると男は田辺の頭を軽く撫でる。

「あ、ふぁ…」
途端に大人しくなる田辺。

「本当に来たら、信じてやるよ」
男は田辺を沈静化するとそう言った。

「その言葉、本当だろうな、章太郎」
「む…シモーナか?」

男…章太郎はドアの方を見て姉貴を確認する。
「俺もいるよ」
一応、俺も目に入ってるだろうが自己主張しておいた。
「翔太、お前がついていながらこのザマは何だ、全員白昼夢にやられているぞ」

そう言ったこの長身の眼鏡は文芸部副部長、木崎章太郎。
俺と姉貴とは5歳の時からの古い付き合いでいわゆる秀才とかガリ勉とか、
そう言った言葉がよく似合う。

頭がいい上に顔もいい、神様はいつだって不公平なんだ。
先日まで風邪を拗らせて寝込んでいたようだがどうやらようやく治ったようだな。

「章太郎…こいつを見ろ」
そう言うと姉貴は自分の後ろから泪乃を差し出す。

「何だ、新入部員か?」
「こいつが幼女とド変態が話していた犬だ」
「………」

章太郎はマジマジと姉貴と泪乃を見た。
「お前はこういう冗談を言うタイプとは思わなかったけどな」
「私は何時でも本当のことしか言わん」

そういうと姉気は泪乃の被っていた深い緑の帽子を取った。
茶色い髪の毛から犬耳がピンと立つ。
章太郎は暫く考え込むと閃いた様に呟いた。
37
最初 前へ 34353637383940 次へ 最後
ページへ 
ページの先頭へ