性のオモチャ
性のオモチャ
完結
お礼3
発行者:新菜
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2016/01/03
最終更新日:---

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性のオモチャ 第24章 狂気と深愛

忘れたいといくら願っても

忘れられない。


どんなに時間が経っても

彼はあたしの中に深く刻み込まれてる。



でも…

あたしは隆二さんの存在に

すごく救われてて…


そんなある日。


知らない番号からの着信。


相手は❀❀さんだった。



会って話したいと言われて

いつものクラブの横の空き地で

待ち合わせた。




今更…何?


あたしに…何の用なの?


何を話したいの?


あたしは平常心を保つのに必死で…


❀❀さんの姿を

この目に映したら


気が狂いそうで


不安と嫉妬と羨望に

飲み込まれそうで…


震える手を必死におさえていると


❀❀さんが…来た。



❀)〇〇ちゃん……

〇)……

❀)来てくれて…ありがとう。

〇)……

❀)……



相変わらず…可愛い人…

真っ白な肌に薄紅色の頬…


赤い唇は…果実のようで…



ドクン…



❀)今日はね…

  〇〇ちゃんに…お礼を言いたくて…

〇)お礼……?



なに…それ……



❀)臣が…、壊れて…

  おかしくなって…

〇)……

❀)その時の記憶が

  あまりないみたいなんだけど…

〇)……

❀)今はもう…元気なの。

〇)……

❀)笑ってくれるし…

  なんだか前より…穏やかで…

〇)……



笑ってる…?


穏やか…?



❀)それでね…

  臣が壊れてる間のこと…

  隆二くんに少し…聞いたの。

〇)……

❀)あたしも…

  臣のボロボロな姿、見て…

  びっくりしたけど…

〇)……

❀)〇〇ちゃんが…

  ずっと支えてくれてたって…

〇)……



支えて…くれてた…?



❀)〇〇ちゃんがいなかったら

  臣は…本当に…

  死んじゃってたかもしれないって…

〇)……

❀)だから…本当に…

  ありがとう……



そう言って

❀❀さんは…涙をこぼした。



なに…?…それ……


あたしが臣さんと…

何をしてたか…知ってるんでしょう?

毎晩毎晩…


電話でだって…聞いたでしょう?


あたし達が…愛し合う声を……



❀)あたし…

  臣にめちゃくちゃにされて

  すごく怖くて…

〇)……

❀)会えなくなって

  声を聞くのも怖くなって…

〇)……

❀)ずっと…逃げてた…

〇)……


❀)…でも……

〇)……


❀)隆二くんに

  臣が壊れてるって聞いて

  気付いたらすぐに電話をかけてた。

〇)……

❀)ほっとけなくて…

  やっぱり私…、臣が好きなんだって

  会いたいって…思ったの。

〇)……

❀)そしたら…電話から…

  二人の声が聞こえて…

  心臓が止まりそうに…なった。

〇)……



そうでしょう?

あたし達は…あんなに…



❀)でも…

  臣が…私を呼ぶ声が聞こえた。

〇)…っっ


❀)臣が…私の名前を呼んで

  私のことを想って抱いたなら

  それは…私を抱いたのと同じ。

〇)……



ドクン…



何を…言ってるの?



ねぇ…違う…


彼が抱いたのは…あたし。

あたしを…愛して…

あたしを…抱いたの。


あなたじゃ…ない。



❀)臣がたとえ他の人を抱いても

  それは…私を抱いたのと同じなの。

〇)……

❀)臣が愛したのは…私。



❀❀さんが

強い瞳で…そう言った。



ドクン…



ねぇ…


否定するの?



臣さんがあたしを愛した事実さえ

否定するの…?


愛してるのは自分だって…

そんな真っ直ぐに


あたしに…突きつけるの?



❀)私を呼ぶ臣の声で

  私は目が覚めた。

  だから…会いに行ったの。

〇)……

❀)私は…臣が好き。

  二度と…逃げたりしない。

  絶対に。

〇)……



一度は…逃げたくせに…


臣さんの本性を少し見ただけで

怖くて逃げ出したくせに


そんな女が…何を…言ってるの?



彼の欲望を…何も知らないくせに…


ずっと…何をしてきたか

何も知らないくせに…



❀)臣が…今までしてたことも…

  少しだけ…聞いたの。

〇)…っ

❀)臣が…私のこと…

  どう思ってたのかも…

〇)……



臣さんが…話したの?


まさか…



❀)私のことが好きすぎて…

  壊したいくらい

  めちゃくちゃにしたいって

  いつもそう思ってたって…言われた。

〇)…っ

❀)その気持ちが募って

  気が狂いそうで

  おさえるのに…必死だったって…

〇)……

❀)だから…

  そんな欲望を紛らわすために

  色んな人を傷つけてしまったって

  そう…言ってた。

〇)……



色んな人を…傷つけた…?


オモチャが…たくさんいて…

たくさんの女を…壊してきたって…

オモチャのように

めちゃくちゃに扱ってきたって…

彼がそう言ったの?


違うでしょう?

知らないでしょう?


彼があたしに…

どんなことをしてたのかなんて…



❀)臣が…他の人と

  どんなことをしてたとしても

  私を好きで私を想って

  私への気持ちのせいで

  そうしてたんだとしたら…

〇)……

❀)それは…私への愛だと思って

  受け止めることに…したの。

〇)……



は…?


受け止める…?



❀)臣がしてきたことは…

  全部…私にしたこと。

〇)……

❀)私に…したかったこと。

〇)……



そう…

いつだって…そう言ってた。


本当は…

❀❀にしたいって…


いつも…あなたのことばかり

口にして


あなたを想って…



❀)これからは全部

  私が受け止める。

〇)……

❀)臣のそんな想いも

  壊れそうなくらいの狂気も

  全部私が受け止めるの。

〇)……



ドクン…



あたしを真っ直ぐに見据えて

そう言う❀❀さんの目は

覚悟が決まってる女の目だった。



あなたさえ…いなければ…

彼はあのまま

あたしの…モノだったのに…



❀)だから…

〇)……

❀)今まで…ありがとう。

〇)……



は…?

ありがとうって…何が?


私の身代わりに

オモチャの役目を務めてくれて

ありがとうって…


そういう意味?



❀)私の…大事な人を…

  壊れそうだったあの人を…

  助けてくれて…ありがとう。

〇)……

❀)それだけ…どうしても

  伝えたかったの。

〇)……

❀)今日は…来てくれてありがとう。



そう言って

泣きながら微笑むと

彼女は去っていった。



あたしはその場にただただ立ち尽くす。


ああ…

あの人が…臣さんに…愛されてる人。

愛されてるが故の…強さ。



臣さん…

あなたは今…笑ってるの?

穏やかに…笑えてるの?


あたしといる時は

毎日切なそうに…泣きそうな顔をしてた。


それでも信じてたの。


毎日身体を重ねて

一緒にいれば


いつかあたしを

本当に愛してくれるって…


信じてた…

信じたいくらい…

あなたが好きだった。



その夜は

また臣さんのことを想って

涙が止まらなかった。


会いたい……


あなたに…会いたい……


あたしはいつまで

あなたを想って

枕を濡らすんだろう…



隆)〇〇ちゃん……

〇)……

隆)また…泣いてるの…?

〇)……



隆二さんが優しく抱きしめてくれる。



隆)俺が…〇〇ちゃんになって…

  全部代わりに…

  受け止められたらいいのに…

〇)……



あたしはそのまま

泣き疲れて…眠りにおちた…




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