性のオモチャ
性のオモチャ
完結
お礼3
発行者:新菜
価格:章別決済
章別決済は特定の章でのみ課金が発生いたします。
無料の章は自由にお読みいただけます。

ジャンル:恋愛

公開開始日:2016/01/03
最終更新日:---

マイライブラリ
マイライブラリに追加すると更新情報の通知など細かな設定ができ、読みやすくなります。
章一覧へ(章別決済)
性のオモチャ 第14章 黒くなっていく心
隆)〇〇ちゃん!!!
〇)……


隆二…さん?


隆)やっと…会えた…っ
  やっと…やっと…!!!


あたしを抱きしめる
あたたかい腕…


隆)会いたかった…
  ずっと…会いたかった…
〇)……
隆)会いたすぎて…
  死にそうだった…っ
〇)……


どこかで聞いたことある言葉…

ああ…そうだ…

臣さんが…彼女に…

優しく抱きしめながら
切ない声で…


隆)〇〇ちゃん……


隆二さんが
あたしの頬を優しく包んだ…


〇)隆二さん……
隆)……
〇)お願い……、抱いて…
隆)…っ
〇)全部…忘れたい…
  ……めちゃくちゃに…抱いて…?
隆)…っ


そんな言葉と一緒に溢れてくる涙。


隆)〇〇ちゃん……
  どうして…泣いてるの?
〇)…っ
隆)どうして…そんなに…
  傷ついてるの?


隆二さんがすごく悲しそうな表情を浮かべて
あたしを見つめる。

どうして隆二さんがそんなに…
悲しそうなの…?


ぽたっ…、ぽた…っ


涙が…止まらない。

ああ…あたし…


心も…身体も…
傷ついてたんだ……

だから…こんなに
涙が…溢れてくるんだ……


この苦しさを言葉に出来ないあたしを

隆二さんは優しく激しく…抱いてくれた。


………………………………………………………


隆)少しは…落ち着いた?
〇)……


隆二さんのあたたかい腕の中で
うとうとしていると

耳元で優しく響く、低い声。


〇)……はい…
隆)…そう…、良かった……
〇)……


優しく抱きしめながら
ずっと髪を撫でてくれてる…

あんな取り乱してたあたしを
何も聞かずに
ただ優しく包み込んでくれた。


〇)隆二さん…ありがとう…
隆)……


隆二さんは何も言わずに
優しく微笑んだ。


隆)……ねぇ、〇ちゃん。
〇)……
隆)好きだよ。
〇)…っ
隆)本当に…〇〇ちゃんが好き。
〇)……
隆)ずっと探してた。
  ずっと会いたかった。
〇)……
隆)連絡先を渡すだけじゃなくて
  どうしてあの時無理矢理にでも
  〇〇ちゃんの番号を
  聞かなかったんだろうって
  すごく後悔した。
〇)……


そんなにずっと…
想ってて…くれてたの?


隆)全部覚悟の上で
  臣にも言ったんだ。
〇)えっっ!!!


その名前が出ただけで
穏やかだった心がバクバクと音を立てる。


隆)安心して、俺たちのことは言ってないから。
〇)……っ
隆)ただ、俺が〇〇ちゃんのことを
  本気で好きになったってことは
  話した。
〇)…っ
隆)だから、連絡先を教えてほしいって
  そう言ったんだけど
  殴られて…
〇)殴られ…っ、たんですか?!
隆)軽くねw


そう言って笑うその笑顔は
「軽く」なんかじゃないって
物語ってる…


隆)俺の…、その…、ええと…
  ……俺のだから…って、言われて…
〇)……


言いにくそうにしてるけど
きっと…

俺のオモチャだって
言ったんだよね?


隆)だから…
  連絡先も教えてもらえなくて
  ずっと…どこかで会えないかなって
  探してたんだ。
〇)……
隆)本当に…会いたくて…
〇)……


ああ…あたし…
隆二さんの言葉が入ってこない…

それよりも
隆二さんを殴って
あたしの連絡先を教えなかった

そんな臣さんの独占欲に
嬉しく…なってる…

ほんと…どこまでも…バカだな、あたし…


隆)今でもまだ…臣が好き?
〇)……
隆)……
〇)…はい……
隆)そう…だよね…
〇)……
隆)じゃあ…〇〇ちゃんは…
  今、幸せ?
〇)…っ


そう聞かれて
即答できない自分に気付く。

好きな人に
いっぱい抱かれて…

幸せですって…

そう言えない…あたし…


〇)幸せ…です…よ?
隆)……っ
〇)あたし…
  臣さんのオモチャで…
  幸せ……なんで…す……っ
隆)……じゃあ…
  どうして…泣いてるの?
〇)…っ


ぽたっ…、ぽたっ


〇)!!!


自分でも知らない間に
涙がこぼれてた。


隆)幸せだって言いながら…
  どうして…泣いてるの?
〇)……っ


本当だ。


「幸せ」

あの人はそう言いながら
すごく可愛い笑顔をあたしに見せた。


「幸せ」

同じ言葉を言ってるのに
どうしてあたしは今…泣いてるの?


どう…して…?


ギュッ……


〇)…っ
隆)ねぇ、〇〇ちゃん…
  いいよ、臣のことが好きでも…
〇)……え?
隆)臣のことが好きなままでもいい。
  そのままで…いいから…
〇)……
隆)俺の…ところにおいで?
〇)……
隆)俺のそばに…いなよ…っ
〇)……っ


あたしを抱きしめる
隆二さんの肩が…震えてる。


隆)俺のこと…どう思っててもいいよ…
〇)……
隆)ただ俺は…〇〇ちゃんが好きだから…
  大事だから…
  〇〇ちゃんが泣いてる時は
  こうして抱きしめたい。
〇)……
隆)〇〇ちゃんが傷ついてる時は
  ずっと側に…いたいんだ……
〇)……
隆)ねぇ…お願いだから…
  側に…いさせて?
〇)……
隆)一人で…傷つかないで…
〇)……っ


あたしのために…泣いてる…

傷つかないでって…
あたしの分まで傷ついてる…

こんな優しい人…いるの?


〇)隆二……さ…ん…っ


あたしはまた…涙が溢れて…
隆二さんを抱きしめ返した。


そしてその日はずっと
隆二さんの優しさに…ぬくもりに…
包まれながら

朝まで眠った。

39
最初 前へ 36373839404142 次へ 最後
ページへ 
ページの先頭へ