タイはトロリと甘いマンゴーの味第2話:バツイチ黒豹は飢えていた(無修正版)
第4章 お触りしても噛まない黒豹
黒豹オンは、いつのまにかお触りOKになっていた。
引き締まった体のどこを触っても、怒って噛んだりはせず、なすがままになっていた。
胸はタイの黒豹にありがちな小ぶりの突起だったが、自分では、
「小さいでしょ。前はもっと大きかったけど、子供に飲ませたから小さくなったの」
と言い張っていた。
「じゃあ、マッサージして元の大きさに戻してやろう」
とからかいながら揉んでやったものだった。
だがいくら小さくても、天然物はいいものだ。
人工で大きくしたものは見ばえはいいが、揉みしだくと、中でシリコンがコリコリと感じられ、マッサージしていて寒々しくなってくるものだ。
天然物を左右両方ともたっぷり堪能して、そういうときはチップを多めに置いて帰った。
電話番号を聞き出したのもその頃だった。
バーで働く子に電話番号を聞くと、軽い子は初対面でも簡単に教えるが、身持ちの固い子は簡単には教えない。
必ず理由を聞いてくる。
ここでちゃんとした答をしないと、教えてくれないのた。
オンもそうだった。
私の答は
「日本から一人で来ていて、暇な時しゃべる相手がいないから」
これでOKだった。
多分、理由は何でもいいのだと思う。とにかく、
「私はそんなに軽い女ではない」
ということを言いたいのだ。
そうやって番号を教えてもらい、暇な時に電話で話をするようになった。
話といっても、「今なにしてる」とか、「今日出勤するのか」という、他愛無い話だが。
その中で、安いアパートに一人で住んでいることも聞き出した。これはいい情報だ。
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