タイはトロリと甘いマンゴーの味第2話:バツイチ黒豹は飢えていた(無修正版)
タイはトロリと甘いマンゴーの味第2話:バツイチ黒豹は飢えていた(無修正版)
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発行者:カドー
価格:章別決済
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ジャンル:恋愛
シリーズ:タイはトロリと甘いマンゴーの味

公開開始日:2015/12/31
最終更新日:---

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タイはトロリと甘いマンゴーの味第2話:バツイチ黒豹は飢えていた(無修正版) 第3章 黒豹は気立てのいい奴だった
背負タンク式の本格的な水鉄砲を目にして、今日も席についてくれたオンに、まさか店内で水かけやるんじゃないだろうなと、こわごわ聞くと、

「私のよ。子供に買っておいたの」

「今ソンクラーンで学校休みだから、ローイエットから両親と子供が来るの」

すっかり母親の顔になって、ドヤ顔で説明するオンがいた。


だがいつの間にか、オンの水鉄砲を勝手に背負って、水をかけて回っている奴がいる。

この店一番の売れっ子のチムだ。

こいつは性格は悪いのだが、若いし顔がいいので、しょっちゅう客に連れ出されている。そのせいで、店で一番デカイ顔をしているのだ。

私のことも日本人と知って、いつも「ドレーモン!」(ドラエモンのこと)と呼んでからかう。


それはともかく、ソンクラーンでも、店の中では水かけはやらないという不文律がある。

冷房のギンギンに効いている店内で水をかけられても、寒いだけだし。

だが、チムは稼ぎがしらの地位をカサに着て、油断している客にこっそり水鉄砲を発射しては、キャハハと逃げ回っていた。

オンと話し込んでいる私の席にもいつの間にかやってきて、私のズボンにチュッと水をかけ、「キャーハハ」と逃げて行った。

別にそれくらい何ともなく、むしろ若い子に構ってもらって嬉しいくらいだったのだが、無反応でいるのも芸がないので、わざと

「コラッ!」

と怒ったふりをしてやった。

すると本気に取ったらしいオンは即座に立って、奥から乾いたタオルを持ってきて、ズボンを拭いてくれたのだった。

オンは年増だけあって、気の利く子だった。

自分の店の子があんなことをした責任を取るという意味と、純粋に困っている者の面倒を見るという、2つの気持ちの混じり合った態度だった。

こういう気立ての良さは、美人であろうがブスであろうが、気持ちを引きつけるものがある。

このあたりからだったようだ。

「オンとなるようになってもいいかもな」

と思いはじめたのは。
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