タイはトロリと甘いマンゴーの味第2話:バツイチ黒豹は飢えていた(無修正版)
第11章 黒豹の部屋でこんなこと
黒ヒョウ・オンと友人メイは夕食の買い出しに行き、私はオンの部屋に一人残された。
やることもないので、女の一人暮らしの部屋を存分に探検させてもらうことにする。
居間はだだっ広く、ダブルベッドがドンと置いてあり、その横に、ドレッサーというのか、鏡台と一体になったクローゼットが立っている。
反対側の壁には、安っぽいカラーボックスの上にテレビが乗っている。
広い部屋の中に、家具らしい家具はそれだけだ。
次に台所のドアを開けて、中を覗く。
オンの言葉通り冷蔵庫はなく、流しとガス台があるだけだ。めぼしい物は何もなく、ガランとしている。
隣はトイレだが、トイレなんて後でいつでも入れるので、後回しにする。
居間に戻り、いよいよ宝の探検のはじまりだ。
まずは鏡台と一体になったクローゼットを開けてみる。
質素な暮らしでも、やはり女だ。地味なのから派手なのまで、色とりどりの服が吊るしてある。
クローゼットの引き出しを開けると、あった、あった!
目当てのパンティが小さく畳まれて、光っていた。
色は白や、黒や、色付きや、様々だ。
取り出して広げてみたり、イタズラをしてみたい誘惑にかられるが、戻すときに畳み方が違うと、あとで不審に思われるかもしれない。
抜き出したりはせず、指の腹で感触を確かめるだけにしておく。
もう一つの引き出しには、ブラジャーが二つ折りにして重ねてあった。
これも白や、黒や、色付きや、様々だが、やはり取り出さず、感触を確かめるだけにしておく。
鍵付きの引き出しがあったが、さすがに鍵が掛かっていた。金目の物はここにしまってあるのだろう。
いつまでもコソ泥みたいにあちこち探っていると、彼女たちがいきなり帰ってくるかもしれないので、適当なところで切り上げる。
今日はもしかして飯だけで帰らされることになっても、なかなか見れない、いい物を見せて貰ったし、これで元は取れるだろう。
あとはテレビのタイ歌番組をつけて、テレビを見ながら、何もなかったような顔で二人の帰りを待った。
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