そして僕はヒーローになった
そして僕はヒーローになった
完結アフィリエイトOK
発行者:小川輝晃
価格:章別決済
章別決済は特定の章でのみ課金が発生いたします。
無料の章は自由にお読みいただけます。

ジャンル:エッセイ・日記

公開開始日:2010/11/24
最終更新日:---

アフィリエイトする
マイライブラリ
マイライブラリに追加すると更新情報の通知など細かな設定ができ、読みやすくなります。
章一覧へ(章別決済)
そして僕はヒーローになった 第1章 前置き
高校の同級生だった小西は200、400mと110mハードルの選手だった。高2になった時、どうせなら競技人口の少ない400mハードルもやらせようということになって、なぜか一日の長ということで僕が教えることになった。
冷静に考えれば判ることなんだけど400mは小西の方が速かったし、ハードルにしても110mなら106.7cmの高さがあるのに400mハードルは91.4cmしかないから、どちらも小西に分があるわけだ。まったく浅薄にも程があるんだけど、間抜けな僕は同年代の後輩が出来たことに浮かれて、自分が必死に手に入れてきたノウハウを余すことなく伝授した。
いや、嘘だな。
ほんとはもっと卑しい思惑があった。
当時、小西が陸上部のマネージャーに片思いしてるんだと勝手に勘繰ってた。僕は恋愛感情なんて持ってなかったけど彼女とは無茶苦茶仲が良かったから、小西に対して優越感を得たいと考えたのかも知れない。いやむしろ彼を従えることで、マネージャーに男としての自分を見せつけたかったんだと思う。なんて嫌な奴だ。
高3の夏休みに入った、インターハイの時のこと。県大会では確か僕の方が上位で、先輩の貫禄を見せつけていたんだけど、ヨンパーに転向したての頃にはど素人以下に思えた小西も驚くほど早い成長を見せて、なんと6位入賞し、近畿大会への切符を手にしていた。
そして僕ら陸上部の大会出場メンバーは、9月の土日を挟んで行われる試合のために、泊りがけで大阪の長居陸上競技場に行った。試合の前夜、ホテルに前ノリした僕らは集合して明日の行程を聞いてから下の食堂で夕食を摂った。他の誰も気付いてないようだったが、夕食を食べ終える頃にはマネージャーと小西だけがいなくなってたんだ。それまでマネージャーのことなんてあまり気にしたことがなかったはずなのに「小西にだけは盗られたくない」なんて意味の判らないライバル心が芽生えた僕は、何気なく2人を探し始めた。
3
最初 前へ 1234567 次へ 最後
ページへ 
ページの先頭へ