ダンススクール
第5章 わからない気持ち
◇)先生…
直)連絡…出来なくて、ごめん。
◇)……っ
直)…
◇)…
直)もう、忘れろ。
◇)……え?
直)俺のこと、忘れて。
◇)どう…してっ
いきなり突き放すような
冷たい言い方。
気付けば涙がいっぱいこぼれてくる。
直)…っ!!!
◇)…ひっく…っ
直)泣くなよ…
◇)……だって……
泣かれるのも面倒なの?
そんなにあたしのこと…嫌いなの?
◇)ううう…っ
直)頼むから…泣くなっ
ギュッ……
先生が抱きしめてくれて
あたしの涙は
余計に止まらなくなった。
◇)うわぁぁんっ、先生っ!!
直)……っ
◇)うううっ、ひっく…
直)泣くな…
そう言って
ずっと背中をさすってくれる…
直)この間のことは…忘れて?
◇)……どうして?
直)……
◇)忘れたくないっ
どうして?!
直)…っ
◇)ただの…遊びだったの?
直)違うっっ!!
◇)…っ
直)……
◇)じゃあ…どうして…
直)いや、そう…遊びだった。
◇)……え?
直)お前のこと、遊びだった。
◇)……っ
直)可愛いから…
ちょっと手ぇ出しただけ…
◇)嘘っ!!
直)嘘じゃねぇ!!
◇)じゃあどうしてそんな顔してるの?!
直)…っ
そんな…
悲しそうな…切なそうな顔…
直)嘘じゃない。遊びだ。
忘れろ。
◇)いやっ!!!
忘れない、絶対に…
あんなに優しくキスしてくれて
激しく抱いてくれて
あたし、忘れない…
◇)先生…っ
直)これ以上、触んなっ
◇)先生!!!
直)触るな!!!
◇)やだっっ!!!
振り払われた手を
もう一度掴んだ。
直)…っ
パチン。
先生が電気を消した。
直)触るなって…言ってんのに…
◇)先生……っ
直)なんで…お前は…
◇)触りたいの…
直)…っ
◇)先生に…触りたい…
直)……馬鹿…っ
◇)馬鹿でいいよ…
直)…っ
◇)馬鹿でいいの。
先生、触って…?
直)…っ
そっと先生の身体を抱きしめると
先生が力強く抱きしめ返してくれた。
直)◇…っ
◇)先生…、んっ…、ぁッ//
いきなり唇を塞がれて
服の中に
先生の大きな手が入ってくる…
◇)あっ、…ッん、んんっ//
先生…お願い…
このまま…抱いて?
もう何も考えられなくなるくらい…
先生でいっぱいにしてほしい…
◇)はぁ…っ、…ッぁぁっ//
直)…は…ぁっ//
薄暗い静かな更衣室に
あたし達の息遣いだけが響いてる。
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