ダンススクール
第5章 わからない気持ち
それからレッスンが始まっても
先生は一度もあたし見ようとしなかった。
レッスンが終わって話しかけようとすると
すぐに事務所に入っちゃって…
あたしは仕方なく更衣室へ…
角で着替えてると
〇〇ちゃんが近寄ってきた。
女)やだ、キスマーク見えちゃうかもw
◇)…っ
あたしが振り返ると
○○ちゃんはもう服を着た後だった。
女)直人先生がね?
いっぱいつけてくるの、キスマークw
◇)……っ
なんで…そんな話…あたしに…
女)エッチの時も
何回も何回も好きだって言ってきて…
あたしの時は
「好き」なんて…
一回も言ってくれたことない…
女)俺はお前がいなきゃダメなんだ、
お前だけだって…
いっつも激しいの♡
◇)……っ
どうしよう…
泣きそう…っ
嫌だ、聞きたくない!!!
◇)なんで…あたしに
…そんなこと…っ
女)あ、ごめんね?w
ただの世間話♡
◇)……っ
女)でもね?
先生もいろいろ大変みたい。
◇)……え?
女)ちょーっと手を出すと
勘違いしちゃうお馬鹿さんが
多いみたいで困ってるんだってw
◇)…っ
女)一回エッチしたくらいで
勘違いしないでほしいって
そう言ってたw
◇)…っ
それ…あたしの…こと?
女)あ、ごめんねぇ?
これもただの世間話だから
気にしないでね♡
じゃあ、お先〜〜〜w
◇)……
勘違いしないでほしい…って…
あたしのこと…そう思ってるのかな…
○○ちゃんと…
本当に…そんな関係なの?
先生…っ
しばらく座って考え込んでると
気付けばみんな帰ってて
あたしは一人だった。
パチン。
◇)きゃあっ!!
直)えっっ!!!
いきなり電気が消えて
思わず大きな声を出してしまった。
直)ごめん、もう誰もいないと思って…
◇)あ…先生……
直)…っ
先生はあたしの顔を見ると
ハッとして目を逸らした。
直)早く…帰れよ?
最後電気、消しといて。
そう言って出て行こうとする先生の背中に抱きついた。
◇)行かないで!!
直)…っ
先生が驚いて振り返る。
そのままグイッと身体を離された。
直)やめろ。
◇)…っ
困ったような表情…
やっぱり…
あたしのこと…迷惑なの?
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