海の家 〜10年越しの恋〜
第3章 【隆】前半
バイト初日。
友)私の友達で、今日から3日間手伝ってくれる
◇です。
◇)◇といいます。
皆さん、よろしくお願いします!!
女)はーい!よろしくねー!
男)◇ちゃんね!よろしく!!
わ…良かった…♡
みんなすごくいい人そう…♡
それから料理を運んだりテーブルを片付けたりしてると
バイトの人がもう一人来た。
隆)店長すみません!!
おはようございます!!
店)おお、電車止まったんだろ?
大丈夫だったか?
隆)はい!遅くなってすみませんでした!!
店)ああ、大丈夫だよ。
今日から入った新しい子がね
頑張ってくれてるから。
隆)え…っ
彼の顔を見てすぐにわかった。
隆君だって…
嘘…でしょ…
こんなところで会えるなんて…
ずっと待ってた奇跡が今まさに目の前で起きて
私は思わず泣きそうだった。
隆)……っ
◇)あの…私……
私のこと…覚えてるかな?
◇)あの…っ
隆)今週いっぱい手伝ってる今市です。
よろしく。
◇)……よろしく…お願いします。
客)店員さん、すいませーん!
隆)はーい!!
え…
それ…だけ…??
今市ですって…
そんなの知ってるよ…
忘れた事なんて一日もなかったんだから…
一目見て…すぐに隆君ってわかったんだから…
でも…隆君は…
私のこと覚えてなかった…
全然、覚えてなかった…
どうしよう…泣きそう…
店)◇ちゃん!!これ運んでー!!
◇)はいっ!!
いけない…今は仕事中だった…
ちゃんと働かなきゃ…
もう一旦…隆君のことは忘れよう。
考えない。
割り切らなくちゃ。
って思ってたのに…
隆君が水着のお姉さんたちと
楽しそうに話してるところとか見ると…
やっぱり胸がズキズキして…
苦しいよ…
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