背徳の涙
第1章 大好きなお兄ちゃん
それから私はお風呂に入って
寝る準備をした。
ベッドに座って漫画を読んでると
お兄ちゃんの部屋が閉まる音が聞こえた。
コンコン。
◇)お兄ちゃん…。
臣)んー?
◇)入ってもいーい?
臣)おう。
ガチャ。
臣)どうした?
◇)一緒に寝てもいーい?
臣)は??また??
◇)だって…寂しいんだもん。
なんて嘘。
ほんとは少しでもお兄ちゃんと
一緒にいたいだけ。
臣)しょうがねぇな〜〜
ほら。
お兄ちゃんが布団をめくってくれた。
◇)わーーい♡♡
私はお兄ちゃんの腕の中に
飛び込んだ。
ぎゅーー♡♡
臣)だーからくすぐったいってw
◇)お兄ちゃんあったかい♡♡
臣)風呂上がりだもん。
◇)えへへ♡♡
臣)お前は本当に甘えん坊だなー?
◇)だってお兄ちゃん大好きだもん♡♡
臣)ばーかw
そう言って優しく髪を撫でてくれる。
臣)お前って…彼氏とかにも
こんなんなの?w
◇)え??
臣)こうやって甘えてんのかなーって。
◇)…どう…して?
臣)だとしたらめちゃくちゃ
可愛いだろうなってw
◇)えっ…///
臣)好きな子がこんな風に
甘えてきたらさ。
男はたまんないっしょw
◇)……っ///
可愛いって…また言った。
お兄ちゃんは…?
お兄ちゃんはどう思ってるの?
臣)でも…兄ちゃんにまで
こんな甘えてるってバレたら
お前ひかれんぞー?w
◇)えっ…
臣)ブラコンもいい加減
卒業しろよーってことw
◇)……やだっ!!
ぎゅーーー
臣)だ〜〜〜w
わかったわかった!
わかったから!苦しい!w
◇)お兄ちゃんも…っ
臣)え?
◇)もっと…ぎゅってして///
臣)わかったよw
ほんとにもう…
優しく抱きしめてくれるお兄ちゃんのあたたかい腕。
私…この腕の中で死にたい。
こんな想い、叶うわけないってわかってる。
それならいっそ…
お兄ちゃんに抱きしめられながら
お兄ちゃんの腕の中で死にたい。
神様…お願い。
時間を…止めてください。
気付いたら目から涙がこぼれた。
慌ててぬぐうと
お兄ちゃんはもう眠ってた。
私はその寝顔にそっと触れた。
好き。
好き…。
こんなに好きなのに…。
私のこと女としてなんて
絶対見てくれない。
妹だからこんな優しくしてくれてるって
可愛がってくれてるって
わかってる。
でも…
お兄ちゃんに愛されたい。
一度で…いいから…。
私はお兄ちゃんの胸に顔を埋めて
そのまま眠りについた。
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