父さんも母さんもアイシテル
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発行者:如月玲
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2010/11/06
最終更新日:---

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父さんも母さんもアイシテル 第8章 永遠にアイシテル・・・(最終話)
「すぐ乾いちゃう…」
「暑いからなぁ」

その時、花を持った母絵美と山添、沢辺が上がってきた。

「早いなぁ、遼介」

山添がそう言って、遼介の頭を撫でた。

「へへ…」

遼介がそう言うと、またひしゃくに水を入れて墓石の頭から水をかけた。

「さぁ遼介もういいよ。…手を合わせて…」

と貴志が言った。
絵美は花と、火のついた線香を墓の前に挿し、遼介の後ろに回った。

「来年、小学生になりますって言わなきゃ。」

沢辺がそう言うと、墓に向いて手を合わせていた遼介はうれしそうな顔を沢辺に向け、また墓に向いて目を閉じた。

「良介兄ちゃん、来年僕は…」

遼介の声を聞きながら、貴志は目を拭った。絵美も何度もハンカチで目を押さえた。
山添と沢辺が両手を合わせて目を閉じている。

2人は飲酒運転の車に跳ねられ死んだ良介の事故をきっかけに、飲酒運転の撲滅のため「アルコールセンサー」を一般車に標準装備するよう国や車のメーカーに働きかけている。「アルコールセンサー」とは、運転手がセンサーに息を吹きかけ、アルコールを検知すると車のエンジンがかからないようにする装備である。もう、一部の運送会社のトラック等には装備されているが、6年経った今もまだ一般車に装備されるには至っていない。だが、山添も沢辺もあきらめず今も精力的に活動を続けていた。
「家の改築貯金」と書かれた良介の通帳が見つかった時、改築には足りないが大きな金額が入っていたので、貴志はその貯金を山添と沢辺の活動資金に使ってもらうように言った。だが山添と沢辺は「遼介の将来のための貯金にしてやって欲しい」と丁重に断った。貴志は山添と沢辺に感謝し、その通りにすることにした。
遼介が良介の子供だということは、山添も沢辺も遼介が産まれた時に貴志から事情と一緒に聞き知っていた。
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