父さんも母さんもアイシテル
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発行者:如月玲
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2010/11/06
最終更新日:---

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父さんも母さんもアイシテル 第8章 永遠にアイシテル・・・(最終話)
6年後ー

「りょうすけ!待つんだ!」
「父さん遅いよー!」

先に坂を駆け上がった「遼介」が跳びはねながら言った。

「ほら!良介兄ちゃんも遅いって言ってるよ!」
「坂がきついんだって…」

父親の貴志が言った。息を切らしている。

「遼介、待ってあげて。」

遼介はそんな声がしたのに気づき、辺りを見渡した。
だが誰もいない。

「良介兄ちゃん?」

見渡しながら、遼介が言った。

「やっと追いついたよ…。」

貴志がそう言い、キョロキョロする遼介の肩に手を乗せた。

「?遼介?どうした?」
「今ね、良介兄ちゃんの声がしたの。」
「!良介の声って…遼介は知らないだろう?」
「知ってるよ僕!夢によくお兄ちゃん、出てくるもん!」
「!夢?」
「うん!僕がこの前お遊戯会で失敗した時も、夢でね、抱きしめてくれたの!」
「…良介ってわかるのか?」
「わかる!お仏壇の写真と同じ顔だったもん!」
「!!」

貴志の目に涙が溢れた。

「そうか…良介兄ちゃん、お前を守ってくれてるんだな…」
「うん!」

今日は良介が事故で命を落としてから6年になる。つまり「7回忌」だ。遼介が生まれたのは、良介が死んだ翌年の春だった。…つまり、この遼介は良介の子供なのである。良介が事故に遭う前から、母絵美にはつわりの症状があった。
絵美は良介の葬式の後に産婦人科に行き、妊娠を告げられた。
貴志は飛び上がって喜んだ。そして、良介が生まれ変わったかのように大事に育てた。

「さ、お墓にお水をかけてあげよう。お兄ちゃんも暑いだろうから…」
「うん!」

遼介は両手で水の入ったひしゃくを持ち、重さに震えながらも墓石の頭から水をかけた。
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