父さんも母さんもアイシテル
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成人向完結アフィリエイトOK
発行者:如月玲
価格:章別決済
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2010/11/06
最終更新日:---

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父さんも母さんもアイシテル 第3章 実の親が現れて・・・(1)
「父さんって、前の父さんかっ!?」

父さんが、顔を赤くして椅子をひっくり返して立ち上がった。

「出せ!」
「嫌だ!これだけは…」

父さんが必死にしがみついて、僕の手首から引きはがすように、時計を抜いた。

「…っ!?」

手首が切れ、血が出た。

「お父さん!なんてことをするのっ!?」

母さんが入って来て、僕の手を取り、傷ついた手首を見た。

「消毒しなきゃ…来なさい。」

僕は本当の母さんに手を引かれ、ダイニングを出た。

……

僕は母さんに傷を消毒してもらい、包帯で巻いてもらった。
そして、そのまま部屋に入った。
父さんが呼びに来るかと思ったが、来なかった。
僕は泣いた。…せめて、あの時計だけは持っていたかった。お金はどうでもいい…あの時計だけは…。
でも…もう帰ってこないだろう。…捨ててしまったかもしれない。

……

散々泣きつくした僕は、喉が渇いたので、キッチンに向かった。
ドアを開けようとした時、中から、父さんと母さんの声がした。

「…アルバイトなのね…」
「ん…ちゃんと正社員の仕事を探せって、けしかけるか。」
「あなたもぐうたらしてないで、早く仕事見つけてよ。」

僕は、目を見開いた。

「だってさ…」
「だっても何もないでしょ。失業保険、来月で切れるのよ。」
「この年では本当にないんだよ。」
「そんなことわかりきったことじゃないの。どうして前の仕事を勝手に辞めたりしたのよ!」
「もう何度も言わせるなよ。…同僚が先に課長になって頭に来て…」

母さんがため息をついたのがわかった。
僕は立ち尽くしていた。
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