父さんも母さんもアイシテル
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成人向完結アフィリエイトOK
発行者:如月玲
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2010/11/06
最終更新日:---

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父さんも母さんもアイシテル 第3章 実の親が現れて・・・(1)
……

翌朝、父さんはお風呂に入りリビングへ出てきた。僕は母さんに叩き起こされて、ダイニングテーブルに座っていた。
昨日父さんより遅く起きて、父さんが怒っていたそうだ。

僕は「父さん、おはよう」と父さんに言った。

「おはよう、良介。昼から仕事なんて、お前は楽でいいなぁ…」

父さんがそう言いながら、あくびをした。…酒の臭いがまだ残っていた。…僕は思わず顔を背けた。

「母さん!!朝ご飯!早くしろ!」
「はいはい!洗濯物終わってから…」
「僕がやるよ。」

僕が立ち上がると、父さんが「だめだ!」と怒った。

「?」
「台所に男が入ったらだめだ。母さんは働いていないんだから、母さんに家事を全部やらせたらいいんだよ。」
「…そう…」

僕は座った。逆らう気もなかった。

……

その夜…

僕が部屋のベッドで寝ころんでいると、ドアがノックされた音がした。

「良介!お父さんが話があるって…」

母さんの声に「わかった」と言って、僕は部屋から出た。
そして、ダイニングテーブルの椅子に父さんが腕を組んで座っているのが見えた。
僕は向かいに座った。

「戸籍の異動のことだが…」
「うん…」
「本当は急ぎたいんだが、父さんも一緒に役所に行きたいから来週の月曜日になるがいいか?」
「…うん…」

できることなら…異動したくないけど…でも、そんなこと言えない。
父さんが言った。

「それから良介…通帳とキャッシュカードを出しなさい。」
「どうして…?」
「どうしてじゃないだろう。一緒に住むんだから、生活費をお前にも負担してもらわないとな。小遣いは別に渡すから。」
「…わかった…」

そういえば、前の父さん達は何も言わなかった。今思えば、こうするべきだった。
僕は部屋から通帳とキャッシュカードを取ってきて、父さんに渡した。
父さんが暗証番号を聞いてきた。僕は答えた。父さんは電話の傍にあったメモに書き留めた。

「それより良介…いい時計をしているな…」

椅子に座り直した父さんの言葉に、僕はふと時計を撫でた。

「これは、父さんが…」

言いかけて、はっとした。
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