あなたの仰せのとおりに…
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成人向完結アフィリエイトOK
発行者:如月玲
価格:章別決済
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2010/11/06
最終更新日:---

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あなたの仰せのとおりに… 第1章 馴れ初め
……

私は、無料でメールアドレスが作れる、よくある検索サイトでIDを作り登録した。
そして、プロフィールの欄に「パソコンインストラクターをしております。何かパソコンでわからないことがありましたら、メールを下さい。もちろん無料でお答えします。」と書いておいた。
寂しさを顔の見えない相手と、メールのやり取りで紛らわせられたらいい…と思ってはいたが、本当にメールが来るとは思ってもいなかった…。

ある日、検索サイトを開くと、メールのところに「新着メール」のランプがついていることに気付いた。
どうせ迷惑メールと言われるエッチなサイトへの勧誘や、出会い系サイトへの勧誘だろうと思いながら、私はメールボックスを開いてみた。

だが、そうではなかった。

ユーザー名は「shusuke」となっている。

「しゅすけ?しゅうすけかしら?」

私は苦笑しながら独り言を言って、メールを開いてみた。



突然のメール失礼いたします。

実は会社で表計算ソフトを使っているのですが、どうしても集計がうまくいかず困っています。

文章で表現するのは難しいので、よろしければ電話をもらえますか?

僕の電話番号は「090-xxxx-xxxx」です。18時以降は家にいますので、いつでもお電話下さい。そちらは非通知で構いません。電話料金はのちほどなんらかの形でお返しします。

明日までにお返事がなければ、あきらめます。よろしくお願い致します。

沢田秀介



「電話番号書くかー?普通…」

私は思わず呟いた。それだけ困っているということだろうか…。
たぶん「沢田秀介」というのも本名だろう。

しばらく悩んでいたが、ふとデジタル時計を見た。

「19時53分か…」

怖いような気もするが、非通知でもいいとあるし、電話してみるか…。そう思った。

「お困りのようだし…」

…なんて、言い訳を呟いたりしながら、まず携帯の設定を「非通知送信」にした。

そして、高鳴る心臓の音を感じながら、メールに書かれた電話番号をプッシュし受話ボタンを押す。

「…プルルッ…プルルッ…プツッ」

相手が出た!!

「もしもし」

渋い男性の声だった。
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