真理の探求者
第2章 第一話 神
「内部を保存する結界が張ってあってね?
数十年経っても当時のまま綺麗に残っている」
場所はとある森の奥。
周囲にも危険な動植物は少なく、
最初に送るにはもってこいの場所らしい。
「研究者気質の魔術師が住んでた家はそういうのが多いんだ。
一番いいであろう物件を探したからね」
なんという。
ここまででも破格なのに、さらに不動産屋ばりの家探しまでしてくれたらしい。
管理者様々というか、もはや頭が上がらない。
「さて、ここまでの説明で質問はあるかい?」
少し考えてみるが、もう粗方聞く事は聞いただろう。
興味本位で聞いてみたいことならあるが、
俺の処遇に関することは凡そ聞き終わった。
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