真理の探求者
第2章 第一話 神
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この世界を管理してどれほどになるか。
我々管理者は世界の意思の末端であり全てである。
個としての人格を持つが、それはそれ、これはこれ。
時々、この世界から出ようとするやつが居る。この世界に入ろうとする奴が居る。
―――気に食わない。
別に、この世界に出入りする事自体がじゃない。
その者達が俺に何も感じさせてくれない事が、だ。
知的好奇心、力の誇示、戦いを求めて、他の管理者の意思。
様々な要因がある。だが、どれも俺からすれば何の面白みも無い。
どうせ他の世界へ行っても、する事はこの世界にいる時と変わらん。
逆もまたしかり。
それにこの世界を荒らすなんてもっての他だ。
俺はこの世界が、気に入っている。
陳腐な言葉ではあるが、命の輝きを見ているのが好きなのだ。
だが、それも最近脅かされ始めている。
まだなんとかなっているが時間の問題だろう。
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