複雑な人生をシンプル化する本
第8章 第8章 望めば叶うのか
「望めば叶う」ということが、よく言われています。
成功した人の話からは、
「どんなことがあっても、ずっと望み続けていた」
「望みを捨てたことはなかった」
といった声が聞かれます。
でも、
「望んでも、その通りにならない」
という人は多いようです。
おそらく、
〔望みが叶う人〕と〔望みが叶わない人〕を比べると、
〔叶わない人〕の方が、
圧倒的に多いのではないでしょうか。
「望めば叶う」と主張する人に言わせると、
「〔望みが叶わない人〕は、望み方が弱い。
だから、望み通りにならない」
「強く望めば、必ず叶う」
のだそうです。
そして、
強く望むためには、
「紙に書いて、目につくところに張っておく」
「大きな声で、口に出して言う」
といったアドバイスをしています。
「なるほどそうか」と思い、
その通りにやってみます・・・。
それでもやっぱり望みが叶わない――
そういう人が、圧倒的に多いようです。
一体、
「望めば叶う」のでしょうか。
それとも、
「望んだからといって、叶うとは限らない」のでしょうか。
これは、
〔天(「超大存在」)の営み〕についての理解を深めれば、
おのずから答えが見えてきます。
私たちは、
常に「現実」に直面しています。
昨日起こったことも、「現実」。
今、起きていることも、「現実」。
そして、明日起こることも、
明日になれば「現実」です。
それで、
「現実」は何かというと、
天(「超大存在」)の営みそのものなのです。
だから、
望みを叶えようというのは、
今直面している「現実」が気にいらない。
その代わりに、別の、好ましい「現実」に差し替えてほしい――
そう願っていることになるでしょう。
天(「超大存在」)の営みを変えることなどできません。
したがって、望めば叶うなどということはあり得ないのです。
簡単なことです。
では、現に、望みを叶えている人がいるのは、
どういうことなのでしょうか。
これについては、
章を改めて書きたいと思います。
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