果てしなく長い物語
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発行者:岩上智一郎
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ジャンル:ノンフィクション
シリーズ:一章 幼少編

公開開始日:2010/09/27
最終更新日:2010/10/29 01:47

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果てしなく長い物語 第1章 果てしなく長い物語 一章 幼少編



 己の人生を呪い、体に流れる血を憎んだ。
 何故こうなってしまったのか。
 憎悪に満ちた人生をこれまで送り、たくさんの人間を傷つけてきた。


 俺はすごい。
 ずっとそう思いながら毎日を必死に生きてきたつもりだった。

 しかし気つけば孤独で、周りには誰もいない現状が待ち受けていた。


 孤独は非常に寂しいものだ。
 携帯電話などほとんど連絡ない掛かってこない。

 俺はこの世から忌み嫌われ、家族からも必要とされていないのだろうか?



 一人で時間を潰す術などいくらでも方法はあった。

 過去遣いきれないぐらいの金を稼ぎ、すべて遊びで使い果たした。
 くらだらない人生を送ってきたものだ。
 誰かの為にといい加減ながらも誠心誠意尽くしてきたつもりなのに。

 このまま俺は朽ち果てていくのだろうか?
 誰からも愛されず、誰からも必要とされずに、一人孤独に生涯を……。


 俺をうまく利用してきた人間を憎んだ。
 俺を相手にしない人間を恨んだ。
 成功して常に笑顔の人間を疎ましいと思った。


 俺などこの現世では、もう必要ないのかもしれない。
 クソみたいな時間を過ごしながら、無駄に生き、人々に迷惑を掛けてしまう公害のようなもんだ。




 深夜、家族が寝静まるのを待ち、一階に降りる。

 台所にある包丁を右手に持つ。喧嘩で武器など持った事ない俺が、最後は包丁に頼るか。
 ふん、それもいいんじゃないか。



 手首に包丁を横にして、ゆっくり当てた。
 鈍い冷たさが皮膚から伝わってくる。

 思わず身震いした。

 何の為の身震いだ?
 もうこれから存在自体、いなくなるんだぞ。
 おかしいじゃないか。


 このままじゃ手首は切れない。

 縦に刃を立てる。
 そう…、あとはスッと力強く引けば、簡単に人間の皮膚など切れてしまう。





「……」






 生きているさえ嫌なんだろ?
 さっさと引いてしまえばいい。

 血が吹き出して、あっという間に楽になれる。



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