果てしなく長い物語
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発行者:岩上智一郎
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ジャンル:ノンフィクション
シリーズ:一章 幼少編

公開開始日:2010/09/27
最終更新日:2010/10/29 01:47

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果てしなく長い物語 第1章 果てしなく長い物語 一章 幼少編





 一年生の三学期に入る頃、両親の仲は以前よりさらに酷くなっているのを感じた。


 ここ最近じゃ、毎日のようにママ側のおばあちゃんが仲裁に来ている。
 おばあちゃんが間に立つと、パパは決まって外へ出掛けてしまう。



 この日も部屋の前の廊下で、ママとおばあちゃんは言い争いをしていた。

 恐ろしい表情で自分の母親を睨みつけるママ。
 声もヒステリックに聞こえる。

 ママがおばあちゃんの右手首をつかむのが見えた。






「……!」

 異様な光景に僕は言葉を失った。




 手首を握り締められた場所から、赤い血が流れるのハッキリ見えたからだ。

 おばあちゃんの手首をつかむママの指先から、赤い一筋の血が静かに流れ落ちていくのを僕は息を飲みながら凝視して、その場に立ちつくしていた。
 多分、ママが爪を立てて、力一杯握ったからだろう。


 それでもおばあちゃんは表情を変えず、真剣な眼差しで何かを訴えていた。


 心配そうに見ている僕と龍也に気付くと、おばあちゃんはそんな状況の中でも優しく微笑んでくれる。
 何故かその笑顔を見ると、ホッとした。





「龍一、龍也…。部屋に戻ってなさい」


 ママが僕たちに気付き、怒鳴るように声を掛けてくる。
 僕は足に力が入らず、その場で動けずにいた。




「ママの言う事が聞こえないの」

 声のトーンが一オクターブ上がる。
 その声は僕と龍也の体の中を走り、恐怖感を増長させる。



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