果てしなく長い物語
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発行者:岩上智一郎
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ジャンル:ノンフィクション
シリーズ:一章 幼少編

公開開始日:2010/09/27
最終更新日:2010/10/29 01:47

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果てしなく長い物語 第1章 果てしなく長い物語 一章 幼少編


「神威君、ちょっとそのまま待っててくれる」

 そう言うなり先生は手紙を書き始めた。


 ママへの手紙であろう。
 許されるならこの場から逃げ出したい衝動に駆られた。

 先生は僕の事などまったく気にせずに黙々と手紙を書いている。







「龍ちゃん、一緒に帰ろうよ」

 いつの間にいたのか分からないが、教室の入り口に人形屋の純治君の姿が見えた。
 いい助け舟だ。

 僕はいい言い訳ができたと思い、立ち上がろうとする。




「森野君…。神威君は、これから先生と大事な用があるから、先に帰ってちょうだい」



 表情に出さないよう僕は(先生の馬鹿野郎)と心の中で叫んだ。

 純治君が用が終わるまで待っているとか言ってくれないだろうか。
 僕は密かに期待した。





「はーい……」
 うな垂れたように入り口から消える純治君。
 淡い希望はすぐに掻き消された。


 結局先生が手紙を書き終わるまで、待たされるハメになった。




「じゃあ、これ…。帰ったらお母さんに渡しといてね」

「はい……」
 僕はさよならも言わず、短く返事をして教室を出た。





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