果てしなく長い物語
果てしなく長い物語
成人向アフィリエイトOK
発行者:岩上智一郎
価格:章別決済
章別決済は特定の章でのみ課金が発生いたします。
無料の章は自由にお読みいただけます。

ジャンル:ノンフィクション
シリーズ:一章 幼少編

公開開始日:2010/09/27
最終更新日:2010/10/29 01:47

アフィリエイトする
マイライブラリ
マイライブラリに追加すると更新情報の通知など細かな設定ができ、読みやすくなります。
章一覧へ(章別決済)
果てしなく長い物語 第1章 果てしなく長い物語 一章 幼少編

 この間つけられた左まぶたの傷。
 二センチも満たないぐらいだったが、誰一人気付いてくれない。

 僕が出来る限り隠していたというのもあるだろう。

 でも誰かに自然と気付いて欲しかった。



 先生だってこんなに目の前で話しているのに、傷には気付いてくれやしない。

 僕は暗く沈んだ気持ちで家に帰った。



 案の定ママは答案を見るなり、両肩を振るわせる。その様子を見ているだけで怖かった。
 答案が下にさがり、ママの目が見えた。


 打たれる……。
 直感的に感じた僕は、床に尻餅をついた。







「あんた、何やってんの?」

 苛立った声をしながら話し掛けるママ。




 しばらく様子を伺い、何もないのを確認すると、僕はゆっくり起き上がり近くのソファに腰掛けた。

 ママは怖い顔をしながら手紙を一生懸命書いていた。
 ちょうど二枚目の便箋を書いていて、途中文字を間違ったのかその便箋をグシャグシャに丸めだす。

 その姿は鬼気迫るものがあった。






「龍一、あなたの先生にこの手紙を明日学校で渡してくれる」

 枚数にして四枚の便箋。
 中身を見ていないが書いてある内容は、幼い僕でもおおよその見当がつく。




「うん……」
 素直に手紙を受け取り、忘れないようランドセルに入れた。



 今から明日、学校へ行くのが憂鬱になっている。







33
最初 前へ 30313233343536 次へ 最後
ページへ 
ページの先頭へ