果てしなく長い物語
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成人向アフィリエイトOK
発行者:岩上智一郎
価格:章別決済
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ジャンル:ノンフィクション
シリーズ:一章 幼少編

公開開始日:2010/09/27
最終更新日:2010/10/29 01:47

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果てしなく長い物語 第1章 果てしなく長い物語 一章 幼少編




 学習塾へ行ったふりをして帰ってくると、玄関でママが仁王立ちで待っていた。

 絵画教室をさぼった事がバレたのだと悟る。

 何で分かってしまったのだろう。
 誰かが言いつけたのだろうか。


 僕はママの顔をまともに見られず、ずっと下をうつむいていた。







「何してきたんだ、このガキ!」

 怒声と共に張り手が飛んできた。

 目の前が急に真っ暗になり、廊下の冷たい感触が手に伝わってくる。
 僕は玄関で倒れ込んだまま、必死に謝った。



「ごめんなさい。ごめんなさい」

「ふざけんな!」


 両腕で顔面をガードしているところを無差別に叩かれた。
 ママに打たれたのはこれが初めてだった。




(誰か助けて!)

 心の中で懸命に祈った。





「奥さん、やめて下さい!」

 奥でせっちゃんの声が聞こえる。
 声というより叫び声に近かった。

 僕は涙で曇った視界で様子を伺う。


 ママはせっちゃんをすごい形相で睨みつけていた。
 怯えるせっちゃん。



「すみません、私が悪いんです」



「あんたが勝手な真似したの?」

「す、すみませんでした」



「うちの子を勝手に連れて、あんた、一体何を考えてんのよ」

「すみません」




 玄関先の騒ぎでおじいちゃんがすっ飛んできた。

 構わず怒り狂うママ。
 その姿に恐怖という感情が、体に植えつけられる。


 体を震わせながら様子を見ているぐらいしか、僕にはできなかった。

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