果てしなく長い物語
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発行者:岩上智一郎
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ジャンル:ノンフィクション
シリーズ:一章 幼少編

公開開始日:2010/09/27
最終更新日:2010/10/29 01:47

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果てしなく長い物語 第1章 果てしなく長い物語 一章 幼少編


 集合場所に着くまでの二人だけの会話。
 太郎ちゃんはそれを楽しみにしているようである。

 少しだけませた太郎ちゃんは、学校の同級生の女の子の話をよくしてきた。
 誰々ちゃんは可愛いとか、誰々ちゃんはブサイクだとか、そんな他愛もない内容だ。



「ねえ、僕さー」
「どうしたの?」

「好きな子ができちゃった」
「へー」

「誰とか龍ちゃんは聞きたくないの?」

「じゃあ、誰なの?」


「エヘヘ、やっぱ秘密……」
「なんだよ」

「龍ちゃんの好きな子を先に教えたら教えてあげる」

「いないよ、好きな子なんて」


「ズルいなあ」
「ズルくないよ」



 本当に僕は好きな子などいなかった。
 毎日の塾通いで忙しく、そんな事など考えた事もない。

 すぐに集合場所が目前に見えてきた。



「おはよう」
「おはよう」

 太郎ちゃんに構わず、僕は班の列に並んだ。


「待ってよ」
 太郎ちゃんも慌てて自分の列に並ぶ。


「あんたたち遅いわよ? 早く来なさいよね」

「おい、良子。龍ちゃんたちはまだ小さいんだから、いちいちいいよ」


「何よ、お兄ちゃんはさ……」


 家の隣の定食屋の兄妹、和ちゃんと良子ちゃんがちょっとした言い争いになる。
 面倒見のいい和ちゃんは、たまに一緒に遊んでくれるいいお兄ちゃんだ。

 妹の良子ちゃんは僕より二つ年上のせいか、いつもプリプリ頬を膨らませて怒っている。


 朝食を少ししか食べられなかったので、グーグーと僕の胃袋は音を立てていた。




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