Day Of Destruction
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発行者:木暮
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ジャンル:SF

公開開始日:2010/09/17
最終更新日:2010/11/02 16:37

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Day Of Destruction 第3章 崩壊していく日常
「う……うあぁぁッ!」
 体中に激痛が走った。
 まず、左腕が完全に折れていた。
 右足も折れていた。
 わき腹はぱっくり割れていて出血は相当ひどかったし、他にも大小無数の傷があった。
 俺は這いつくばってダウスの元へゆく。
 俺はうつ伏せになって俺と同じように床に転がっているダウスをおこそうと声をかける。
「ダウス、おい、大丈夫か?」
 反応が無い。
 せめて顔でも見ようと仰向けに直そうとした。
 ダウスを転がす。
 その時、気付いてしまった。
 首の動きが……おかしい。
 まさか……そんなまさかッ!
 俺は、ダウスの首筋をつかんで持ち上げる。
「おいダウ――」
 俺の目に映ったのは、
「――ス……」
 首があり得ない方向に曲がったままのダウスだった。
 生きてるならばこんな首はありえない
 あり得ない。
 ダウスは、首が折れていた。
「うわああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーッ!!」
 俺は叫んだ。
 叫ぶ以外に、どうしていいかわからなかった。
 気付いたら、肺がつぶれるんじゃないかと思うくらい苦しくなっていた。
「げっほ、がほ、げほっ!」
 思わずむせる。
「はぁ……はぁ……はぁ……」
 まさか、ダウスが死ぬなんて、そんな、あり得ない。
 だって、さっきまで元気で、あんなに生意気で、物知りで、頭良くて、気が合って、いいやつなんだ。
 俺の親友なんだよ!
 それがなんで死ぬんだよ畜生!!
 はぁ……。
 ……………………。
 その後、ヘリ内で操縦士と3人娘の1人を発見した。
 どちらも息は無かったが……。
 
 いつまでもこうしていても仕方ない。
 外へ……出よう。
 俺は必死に這いつくばって、開いたハッチから外へ出ようとした。
「…………え?」
 俺の目に映ったのは、この世の光景では無かった。
 この世の光景とは思いたくなかった。
 空は赤く、熱く、ビルというビルは真っ赤に燃え、黒煙が覆い尽くす。
 辺りには燃えカスが舞い、息を吸うたび喉が焼けるような感覚に陥る。
 地面はひび割れ、アスファルトは切り裂かれ、まさに天変地異が起こったみたいだ。
 そして、一番信じられなかったのが、前方。
 巨大な、本当に巨大なドームができていた。
 いや、違う。
 周囲の大地が削れているところをみると、多分あれが「隕石」だ。
 だいたい……直径10kmはあるんじゃないか?
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