Day Of Destruction
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発行者:木暮
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ジャンル:SF

公開開始日:2010/09/17
最終更新日:2010/11/02 16:37

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Day Of Destruction 第5章 徴兵制の復活
 それから、一週間の月日が流れた。
 俺は元いたヴァニスト地方の東隣のランスト地方エルファード市の軍事病院へ搬送されたそうだ。
 優秀な治癒魔術師によって俺の体調は瞬時に回復したが病院からは出ることができなかった。
 暇なので連日ニュース漬けだったが、おかげで詳しいことが分かってきた。
 ファラデル王国に落下した四角い物体を王国政府は『オリジンキューブ』と呼称。
 そのオリジンキューブからは無数の異形の化け物が出てきているらしい。
 俺の腕をへし折った上生意気にも肩の肉を喰いやがったバケモノが、無数に、だ。
 最初の犠牲者はキューブの調査を担当にした第1調査隊とその護衛をしていた第03魔道中隊らしい。
 それを皮切りに付近に展開していた王都軍第2師団が都市を護る為交戦したが結局全滅、その後もなんやかんやで負けまくり、今は王国の5分の1を支配されてしまったところだという。
 化け物には数種類が見つかってるようで、それらを全部まとめて『ACAR』(読み方はエイカーな)と呼んでいるらしい。
 全く、軍オタでもないのに「~中隊」とか「~師団」とか謎の知識を付けてしまった。
 そして、気になるのは俺の家を奪ったあの隕石だ。
 俺も襲われたように、あの球体からもACARという名のバケモンが出てきた。
 帝国軍も必死の防衛を続けたが、今は既にヴァニスト地方全域を支配されたらしい。
 その上ヴァニスト地方の南に位置する島スフィア島、そしてそのさらに南の大陸のラインズ半島、カリスト地方のカリスト砂漠の中心にも球体が落下したという。
 これが一週間の内に起こったんだからビックリ仰天。
 帝国軍はじり貧らしい。
 その球体、現在は『ドーム』と呼称されているそうだ。
 『ヴァニストドーム』『スフィアドーム』『カリストドーム』というのが一般呼称だ。
 ちなみに、俺の家族は全員無事たったようだ。
 幸い俺の実家はタル市というヴァニスト地方の北はずれな為避難は比較的簡単にすんだらしい。
 家族構成は呑気な親父と男勝りな母にせっかちで暴力的な姉の4人家族だ。
 基本的に俺は親父に、姉貴は母に似ているとよく言われる。
 今は全員病院に収容されているがまあいずれは政府のプレハブなんかで過ごす事になるのだろうか?
 家には既に俺たちじゃなくバケモン共が住んでいるのだし。
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