宵の鳶、風聞きの紫、鎖八番組夜話
宵の鳶、風聞きの紫、鎖八番組夜話
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発行者:桜乃花
価格:章別決済
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2010/11/06
最終更新日:2013/07/08 01:14

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宵の鳶、風聞きの紫、鎖八番組夜話 第1章 初宵 二つ目の力
「それで、何かわかったか?」

元締めは、まだ仏壇の前にいる私の背中に話しかけて来た。

私は、思う所を話すしかなかった。

「私は、毒を飲まされたのだと思います。しかし、殺意は感じられない。なのに一人だけ死んでしまった。これだけでは、鎖を脅していると言う答えしか思いつきません」

「よく無事で戻ったな。紫はずいぶん心配していたぞ」

「きっと、法衣が私を守ってくれたのでしょう」

「衣は単なる衣だよ。何か他にあるはずだ。しかし今は、外から来るものに気をつけて暮らすしかなさそうだ」

「殺す気なんかないのに、なぜ一人だけ死んでしまったんでしょう?あんなに頑強な男だけが…」

元締めは、キセルの煙をふかし、何かを考えているようだ。

「そうか。そうだったのか」

「お前に、弦太郎と亀をつけてやろう。それから、今日つけていた忍びもだ。品川に、黒くまの墓がある。その中に、本当に黒くまが眠っているかどうか、確かめて来い」

私は、息を呑んだ。

僧である私に、墓を暴けと言う。

二人を助けてくれるなら、どんな勤めも断らないと、確かに約束したけれど…
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