珈琲ゼリー  ~ほろ苦オフィスラブ~
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発行者:すみれ
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2010/09/16
最終更新日:2010/10/02 00:27

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珈琲ゼリー ~ほろ苦オフィスラブ~ 第6章 夢かうつつか
二度目の驚愕は、そのすぐ後訪れた。

服を着ようと袖を通した時、チュンチュン、と外で雀が鳴いていることに気がついたから。

夜に雀は鳴かない、はず。

ゆっくりと窓に目を向けると分厚い遮光カーテンの下の隙間から、光が差していた。


まさか……

めくったカーテンから見えたのは、薄いもやのかかった青空。

夜じゃなかった。もう、朝だった。

朝の、7時だったんだ。



それと同時に、携帯がチカチカとメールの蓄積があることを知らせていることに気がついた。

着信は主任から。

『早くに出勤しなければいけない仕事で、先に出た。一応、7時すぎに一度電話するが起きられなければ今日は病欠にしておく。家を出る時は、カギをポストに入れておくこと』

主任らしい、用件のみの、心の読めないメール。

それでも、机の上で朝日を浴びているカギは、この部屋で一晩過ごしてしまったことを実感させるには充分だった。


夕方じゃなかったんだ。

昨日の昼から、朝まで寝ちゃうなんて、私、どれだけ寝ちゃってるのよ。

くしゃくしゃのワンピースを着て、ボサボサの頭のまま、私は携帯を持った手を、力なく下ろした。

まだ、会社には、間に合う時間だけれど。

でも、どんな顔で主任に会えばいいの?

私は携帯を持ち直して、返信ボックスを開いた。



『ごめんなさい。会社の制服もないので今日はお休みさせてください』



美村奈緒。

この会社に入って、休みを取るのは、はじめてのことだった。
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