珈琲ゼリー  ~ほろ苦オフィスラブ~
珈琲ゼリー ~ほろ苦オフィスラブ~
成人向アフィリエイトOK
発行者:すみれ
価格:章別決済
章別決済は特定の章でのみ課金が発生いたします。
無料の章は自由にお読みいただけます。

ジャンル:恋愛

公開開始日:2010/09/16
最終更新日:2010/10/02 00:27

アフィリエイトする
マイライブラリ
マイライブラリに追加すると更新情報の通知など細かな設定ができ、読みやすくなります。
章一覧へ(章別決済)
珈琲ゼリー ~ほろ苦オフィスラブ~ 第4章 奈緒、舞い上がる
「おはようございます!」

 助手席を開けて、乗り込む前に、主任にペコっと挨拶する。

「おまえなぁ……」

「はい?」

「もう少し、落ち着け」

 どうやら、階段を駆け下りたのも、足をひねったのも見られていたらしい。

 私は助手席に乗り込みながら、エヘヘ、と苦笑いした。

 主任は、ため息をつきながら言った。

「せっかくのかわいい格好が台無しだ」

 スカートのしわを伸ばしながら、そのまま私は目を丸くした。

 あれ?

 脳の中に急速に電気がかけめぐり、私は自分に問いかけた。

 なんか今、嬉しいこと言われた気がするよ?

 かわいい格好って言わなかった?

 台無しって言われたけど、その前に、かわいいって言ったよね?

 やだ、どうしよう、ちょっと待って。

 か、顔がにやけちゃうんだけど。

「おい、なにニヤニヤしてるんだ」

「へ?ええ?」

 私は、真っ赤な両頬を押さえて主任を見た。

「なんだその顔……」

「な、なんでもないです。今日はおしとやかにしてます」

ぴしっと足をそろえて、スカートの上にバッグを置いて。

にっこりと、主任に笑いかけてみた。

 「……はぁ。まぁ、そうしてくれ」

 主任は、ちょっとあきれたように私を見て、車を発進させた。

 とりあえず、今日の格好は気に入ってもらえたみたい。

 今日1日、この格好に見合った、おしとやかな私でいれば、主任は私を好きになってくれるかしら?

 なんて、馬鹿なことを考えながら、私は踊る心を抑えながら、にやける頬をこらえていた。


そして車は着々と向かう。

 主任の住む家へと、落ち着かない私を乗せて――
47
最初 前へ 44454647484950 次へ 最後
ページへ 
ページの先頭へ