22歳の高校生活
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発行者:すみれ
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2010/09/08
最終更新日:2010/10/08 13:44

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22歳の高校生活 第1章 派遣社員の憂鬱
この、セクハラ社長。
この一年間、どれだけこの男の魔の手から逃げるのが大変だったか。
ことあるごとに肩に触れ、髪に触れ。私だけじゃない。何人の女子社員から触られただの、誘われただの聞いたかわからない。
私個人で辞めるのならば最後の最後、その高そうな革靴をヒールのかかとで思いっきり踏んづけてやりたかったけれど、派遣だからそうもいかない。そんなことをすれば、叔母さんの会社の名前にキズがついてしまう。

「それでは、失礼します」
私は、社長室の扉を閉めるギリギリまで、満面の笑顔を見せて扉を閉めた。そして完全に閉めてから、そのドアをキっと睨み付けて空パンチをシュシュっと食らわせる。
日ごろの恨み!みんなの恨み!なんて。
そうしたらカンっと一発、扉にこぶしが当たってしまって、私はうわ、と声にならない悲鳴を上げて、慌てて踵を返して歩き出した。
社長がその後ドアを開けて「なんの音だ?」と言っているのが聞こえたけど、そ知らぬ顔してその場を去った。
エレベーターのスイッチを押す。
やっと、契約が終わり。これで、あのエロ社長から開放されるわ。

ビルの外に出ると、少し肌寒い風が頬を撫でた。四月。とはいえ、まだ吹く風はけっこう冷たい。ビルの出口ではスーツ姿のサラリーマンが何人か、携帯電話で話したり、時計を気にしていた。
私も、その横で、白い携帯を開く。発信先を選んで、耳に当てる。

「叔母さん、社長に挨拶してきました」
『あら、逢ちゃん、ごくろうさま』
「次の仕事、決まってます?」

『入ってるわよ。とびっきりお給料が高いのがね』
「いい仕事?」
『ふふ、おもしろい仕事よ。はやく戻ってらっしゃい』

おもしろい仕事?
私は切れた電話を見つめて、首をかしげた。
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