月刊武上レジまぐ版
第1章 月刊武上レジまぐ版創刊
肯定や否定が有り、読み物として面白くなる。
しかし、村上龍さんにはそれが無い。
取材記は公平フェアが基本だろう?
と読者さんは思うかもしれない。
しかし、公平フェアも思想で有り、村上龍さんにはそれに向かった偏りもない。
事実だけがガンッと有り、思想は読み手に委ねているのだ。
これは重要な事だと思う。
かつて久米宏さんが、思想の部分まで視聴者に押し付けて反感をかってしまった事が有る。
結論は読み手や聞き手に残さなければ、彼らに排除される。
村上龍さんがリュウズバーと言う番組の司会をしていた時が有る。毎回ゲストを呼ぶトーク番組だった。
たいした内容も無いのだが、ゲストの本質が良く判る番組だった。そう。
村上龍さんの質問によって、
視聴者にゲストを考える情報が提供されるのだ。
そして、村上龍さんは結論付けない。ゲストはこういう人だと……。
結論付けていれば、視聴率は上がったかもしれないが反感もかい、番組はもっと短命だったかもしれない。
そして、経済番組カンブリア宮殿に至る。
これも村上龍さんは結論付けない。
ゲストが取材時にどこにポジショニングしているかを語るだけなのだ。
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