連立の命(れんりのいのち)
連立の命(れんりのいのち)
完結
発行者:桃子(とうこ)
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ジャンル:ミステリー・推理

公開開始日:2014/11/08
最終更新日:---

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連立の命(れんりのいのち) 第1章 プロローグ
暫くするとドアがノックされ、誰かが入ってきた。
パックスは息を止めた。
「ずいぶん疲れただろう。かなりの長旅だったから。今日は、ゆっくり休むと良い。そのベッドは自由に使って良いし、食事は後で持ってくるからね」
何処の国なのだろう。その男は、片言の英語を話した。よく分からなかったけれど、何故だか優しそうなかんじがした。
(どういう事なのだろう)
ベッドはフカフカで心地よかった。
パックスは疲れた体を、そのフカフカのベッドで休めた。暫く横になり疲れが取れると、逆に色々考えてしまった。
(母さんはどうしているのだろう。一人で泣いているだろうな。どうしてこんな事になってしまったのか。僕は一体どうなるのだろう……)
パックスはそんな事を考えながらも、そのベッドの心地よさにいつしか眠ってしまった。

再びドアがノックされた。
パックスは布団に潜り込み、全身をレーダーの様に研ぎ澄ませた。
「眠ったのかい?食事を持ってきたよ。冷めないうちに食べた方がいい。肉は嫌いかい?美味しいぞ」
それだけ言って、優しそうな男は食事を置いて出て行った。
パックスは、布団から顔だけ出して食事を覗いた。
船の中では乱暴に扱われていたから、その優しさが何故か嬉しかった。
テーブルの上には湯気が立つ温かい食事が用意されていた。
美味しそうな肉と野菜スープが置いてあった。どうやら彼のために、わざわざ作ってくれたようだった。
ようやく布団から出る決心をして起き上がった。
「美味しそう……」
彼は椅子に座った。
そして貪るように頬張った。美味しかった。
しかし、やはり母さんの味が懐かしかった。
( 神様お願い、もう一度母さんのカレーをお腹いっぱい僕に食べさせてください)
パックスはそう祈りながらも、お腹が一杯になると、急に眠たくなって来た。
心地よい睡魔に身を任せ、パックスは眠りの渦に自分から身を任せた。
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