カミさんと私
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発行者:ほうきゅう
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ジャンル:エッセイ・日記

公開開始日:2014/09/28
最終更新日:2015/01/09 00:22

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カミさんと私 第3章 手術が出来ない
 ぬれ縁の在る小さな庭で二人の女の子が遊んでいる様を、
炬燵で暖を取りながら老夫婦が嬉しそうに見つめています。
疲れて眠るカミさんに肩を貸しながら、一緒に病院の待合室でまどろみながら、
ふっとそんな光景が目に浮かび、涙が零れて来ました。

先週の検査の結果の説明を受けて、
肝臓の部分だけをより詳しく調べるためにMRIを済ませて、
改めて診察を待っていたのですが、
昼前に戻ってから3時間半も待合室にいましたので、
カミさんも私も疲れてしまいました。

結論からは転移箇所が多くて、手術は出来ないとの事。
化学治療をする事になりました。

さすがにカミさんも辛かったようで、検査に向かう間も、
私の手をしっかりと握りしめたままで離そうとしません。
先週、すでに言われてはいたのですが、
手術が出来る事を期待していただけに衝撃は大きかった。
それでも帰る頃になると、気丈にもカミさんは、
「余命をはっきりと言われないだけ良かった」と笑っていました。

「人生はあっと言う間に過ぎて、覚えている事は良い思い出だけね。」
「私は思い出作りに精を出すわ」
「。。。の結婚式にも出たいし、孫も見たい。」

今週から治療が始まります。


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