カミさんと私
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発行者:ほうきゅう
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ジャンル:エッセイ・日記

公開開始日:2014/09/28
最終更新日:2015/01/09 00:22

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カミさんと私 第20章 希望
人生には色々な事が有ります。

改めて言うような事では無いですが、
別れが有れば出会いも有る。

昨日の昼過ぎ、居間でうたた寝をしていた私を起こす着信音が響きました。
まるで昔の家電話のような音が、
カミさんの携帯から聞こえて来ます。

手に取ると上の娘からの着信、
だいぶ長い時間呼び出していますから、
仕方なく私が出ると、「あれ~」と娘の声、
しばらく間が有って、
「今、病院を出た処」とのこと。
「どうした、何か有ったのか?」と私。
「実は赤ちゃんが出来たみたい」と娘。

兆候が有ったので病院に行ったようです。
はっきり確認が出来たので、
まずは母親へと連絡を寄越したらしい。
私は、「おお~」としか言えません。

そして携帯を持って、別棟で休んでいるカミさんの処へ、
黙って「○○から」と手渡して背を向けました。
背中で嬉しそうな声を聞きながら、階段を下りて来たのですが、
予定日は11月の終わり頃との事。

「子供は育てる事で一杯だったから、
孫はうんと可愛がりたい」と言っていたカミさんですから、
嬉しいのでしょうが、自分の身体を考えると辛いだろうと想像出来ます。

しばらくして降りて来て、
「11月までは無理かしら」と一言。
聞こえないふりも出来ないので、
「○○や、生まれてくる孫の為にも頑張るしかないでしょ」としか言えませんでした。

それでも、カミさんは今日はもう前向きで、
座敷の掃除を始めたり、
「帰って来たら、ここへ赤ちゃんも寝るでしょうから、
障子なども張り替えたほうが良さそうね」などと動き始めています。

強い薬の影響で認知の症状も有って心配だったのですが、
心に張りが生まれて来たようで幾分しっかりして来たようです。
「本人の生きたい、生きようという気持ちが治療には一番大切です。」
と担当医の先生も仰っていましたから、
この事で更なる延命が出来る事を祈るばかりです。

それにしても、まだ先の話ですが、爺さんとしてはどうしたら良いのかな~。

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