キャバ嬢ケイ
第7章 初めてのイベント
飲みにこさせるのも大変だが
飲みにきても、イベント時は単価をあげなければならない。
そんなことは十分わかってる。
だから、そのイベントのときには
あんまりナンバー3のケイとかっていうホストとは
話したことがないけど
シャンパンを2本入れて
コールで
「ケイさんおめでとうございます」
なんて言ってあげた。
コウジは
「いいの?1本でも十分なのに」
と遠慮していたが、相当うれしそうだった。
この店はこんな不景気でも
シャンパンがぽんぽんあく。
イベントだから当然なのだが、
客同士の煽りが激しい。
あっちの客がドンペリを入れたなら
私はドンペリピンク、
そのうちブラックになって
ついには高級ブランデーを入れたりする客もいる。
ホストクラブに行って
キャバクラはまだ安いほうだと思った。
ドンペリなんて市場で2万もしないで買える。
でも、ここでは10万。
そしてサービス料と言う名のTAXが40%もつく。
要するに、10万4千円。
ブランデーなんかは100万を越えるものも置いてある。
その日の会計は、ビールなども会わせて36万。
イベントも相当盛り上がり、高揚感があった。
なによりコウジが喜んでくれたことが
うれしくて
行ってよかったって思った。
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