小説「新・ヒトツノヒ」完全版 第一部 「沙羅と純の革命闘争編」
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発行者:銀河の薔薇
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ジャンル:恋愛
シリーズ:小説「新・ヒトツノヒ」完全版

公開開始日:2014/06/04
最終更新日:---

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小説「新・ヒトツノヒ」完全版 第一部 「沙羅と純の革命闘争編」 第5章 第4章 北国の短い真夏
沙羅に続いて、太った男が中村の部屋に、突然上がりこんできた。

「はじめまして、理学部5年の樋熊光男です、よろしく!!」

天然パーマで、熊のようにのそのそした暗い感じの、太った男が中村に握手を求めてきた。中村にとって初めて会う男であった。北海道網走出身で、道南の有名進学校H高校出の樋熊は、M集団のオルグ担当であった。

樋熊は沙羅と並んで、テーブルの前に座るやいなや、彼はふところから、「白竜党入党書」を出した。
中村は驚き、向かいに並んで座っている沙羅と樋熊の二人と、入党書を交互に凝視した。

「中村君、是非とも僕たちと一緒に活動しないか!! 
先日の8・15東京集会にも参加してもらったが、君と同じ1年生もたくさん活動している。君も是非、党員にならないか!!」、   
ニコニコしながら言う樋熊。

いかにも怪しい宗教団体の勧誘のようである。昔の高校時代の同級生から久々に連絡が来て、待ち合わせ場所のファミレスに行ってみると、同級生ともう一人知らない人間がいて、実は怪しい宗教の勧誘、それも脅迫に近い勧誘。それに似たシチュエーション。

中村はこの前、沙羅が部屋に来て、全国集会に誘った理由がよく判った。
最初から中村を入党させるつもりであったのである。

「いや・・・君のことはね、ここにいる沙羅からいろいろ聞いているんだ。
岩見リーダーもこの前、君と話をして、中村君は正義感の強い学生だと言っている。
今の学生はとかく、政治に関心のない者が多いが、政治とは、生活とは切っては切れないものなんだ。是非、一緒に活動しようじゃないですか!!」

助けを求めるように沙羅を見る中村。
肝心の沙羅は、樋熊に勧誘を任せ、黙ってうつむいているだけである。

突然の事で動揺した中村は、「考えさせてください」というのが精一杯であった。
困った顔をして、沙羅の顔を見る樋熊。

その時であった。
沙羅は初めて口を開いた。
「樋熊さん、二人だけにさせてくれませんか??」

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